猫との生活をもっと幸せに送るために。
今回の猫壱よみものは、獣医師で米国獣医行動学専門医であり、そして猫愛にあふれる入交先生のご寄稿第4回です。


第1回はこちら
第2回はこちら
第3回はこちら

今回は「猫との遊び」についてお届けします!

猫との生活を送る上での知識や、解決策のヒントがたっぷり詰まっていると思います。
「猫が幸せ、私も幸せ」な毎日の実現に、お力添えできますように…。

**********************************
 


猫様は自由気ままな動物なので、猫様が好きなようにして、人間が猫様を邪魔しないように…なんて考えてしまう猫との生活。
ソファーにいる時に猫が膝に乗って寝てしまうと、猫を起こさないように、人が動かないでいる、なんてご家庭もあるのではないでしょうか。
我が家も猫が膝で寝ていたら、家事をしなくてもいいルールになっています。

猫を邪魔しないように、猫の好きにさせる、もよいかもしれませんが、一緒に遊ぶ時間は確保しましょう。
猫は社会性のある動物で、猫にとって「遊ぶこと」はとっても大切なことです。
ぜひ若い猫さんから高齢の猫さんまで、一緒に遊んであげていただきたいと思います。
猫は一般的に人間と遊ぶのが大好きです。大好きな家族とは遊びたいと思っている動物ですから、膝で寝かせてあげるばかりではなく、積極的に遊びにも誘ってあげてください。

猫との遊び方①


皆様も猫との遊び、というと想像するのが猫じゃらしを使って追いかけさせる遊びではないでしょうか?
世の中には色々なねこじゃらし系おもちゃがあります。また、ボールもあります。猫のハンティングゲームとしておもちゃを追いかけさせる、おもちゃを獲物のようにして狩りをさせてあげましょう。

でも、誤食には注意してくださいね。猫の中には、ネズミのおもちゃの革製のしっぽを食べてしまったり、プラスチックのかさかさしたものを食べてしまったりする場合があります。必ずいっしょに遊びながら見ていてあげてください。
 


プレゼンなどで使用するポインターの光を追いかけるのが大好きな猫さんもいます。レーザーポインターを使用する場合は、光を目に当てないことと、終わりの時はポインターでおやつを指していただいて、それを食べられるようにすると、最後に何か捕まえられるので良いかもしれません。

猫との遊び②

 

「知育トイ」を使って遊ばせることもできます。
知育トイは知育玩具、パズルフィーダーなどとも言われています。おもちゃにフードを入れて、猫が工夫をしながらそのフードを出して攻略していくおもちゃです。
人が一緒に遊べない時に、ちょっと一人遊びをしてもらう時に使えます。例えば、PCの作業中にちょっと一人で遊んでもらう、私の場合は食事の準備をしているときに、食卓に上って並べている食べ物をいたずらしないように、知育トイと一緒に寝室にしばらく入れておいて一人遊びをさせて待たせています。
 

猫との遊びー勘違い

 


猫が人に飛びついてきて人のことを噛んだり、蹴ったりすることがあります。人は驚くことが多いですが、多くの場合、猫は大好きなご家族と遊んでほしくて飛び掛かってきます
我が家の猫は私の足に飛び掛かって、爪を立てながら私の体によじ登ってきます。なかなか痛いです。また、忙しくしていると足先をつねるように噛んできます。
ちょっとかじったりすると、人は痛いので、なんやかんや猫に気持ちを向けることになります。それが猫様の狙いです。猫の攻撃の多くは遊びに誘う、関心を求める行動であることが多いので、猫が襲ってくるまで待つのではなく、こちらから十分に遊んであげてください。また退屈な時間帯は一人遊びができるように工夫をしましょう。
 

2頭以上いる場合の注意点

2頭以上猫がいる場合に、猫同士で遊ぶから人はその姿を愛でるだけ、というのは大間違いです。多くの猫はやっぱり人間家族も大好きです。
新しい猫さんを迎え入れたら、先住の猫がすっかり人と遊ばなくなって甘えなくなって、猫友ができてよかったわー、と勘違いしないであげてください。
新しい猫さんに遠慮しているのかもしれません。猫家族が増えて何らかの理由で以前のように甘えられなくなってしまったのかもしれません。
 

2頭以上猫がいる場合でも、それぞれの猫との特別な時間をぜひ設けてあげてください。
2頭一緒ではないと遊ばない猫たちでも、どっちの猫とも十分に遊ぶように意識していただきたいですし、ひとりひとりを別の部屋に誘った方がよさそうなら、本当に特別な時間と空間をそれぞれに用意してあげてください。待たせている子には一人遊び用の知育トイは忘れずに。あるいはご家族で猫と1対1の時間を皆さんが過ごす、例えばパートナーがトラちゃんと遊んでいる間、私はシロちゃんと遊ぶ、のでもいいのかもしれません。

高齢の猫の場合

 


猫は高齢になっても遊びます。時間は短くなるかもしれませんが、ぜひ気にかけて遊びに誘ってあげてください。全く遊ばなくなったり、おっくうになったりしている場合はもしかしたら痛みがあるかもしれません。
人も高齢になると、膝が痛くなったり腰が痛くなったりするように猫も高齢になるとちょっと痛みが出て動きづらくなることもあります。動物病院に相談して痛みに対応しながら、その子が無理なく遊べる遊びを誘ってください。寝た姿勢でおもちゃをちょいちょいして遊んで、ちょっと一緒に歩いて一緒に転がってマッサージをするのでもよいかもしれないです。またかくれんぼゲームも面白いですよ。


★一緒に遊ぶ!猫壱のおすすめおもちゃ

キャットトンネルキャットプレイキューブ

猫が大好き!カサカサ素材でできたトンネル&キューブです。
猫が駆け抜けたり、飛び込んだりするたびにカサカサ音がして、猫の狩猟本能を掻き立てます。
トンネルの下部にはさらにパリパリ音がする素材が入っており、何度でも飛び込みたくなる楽しさです。

穴から猫じゃらしをチラチラと見せてあげたり、透け感のある素材なので、猫じゃらしの影を見せてあげたり、一緒にハンティング遊びを楽しめます。

使わないときにはコンパクトに畳んで収納できます。
おもちゃにちょっと飽きてきたかな?というときは、一度しまって、期間をあけてまた出してあげると、新鮮に感じてもらえるかもしれません。

猫ちゃんとの遊びを、ぜひたくさん楽しんでくださいね♪
 
 

情報提供元:猫壱
記事名:「猫は人と遊ぶことが好き【動物行動学専門医 入交先生に聞く!】