2017年8月、Instagramストーリーズが導入されて1年になりました。ストーリーズで広告が出稿できるようになったものの、活用の仕方がまだまだ手探りであったり、せっかく手を出してみてもその効果をあまり実感できていなかったりする方も多いのでしょうか。

米国のニューヨーク・シティに拠点を置くソフトウェア企業デルモンド社が、8月にInstagram分析ツールを提供し始めて以来、ストーリーズ投稿の活用トレンドやそのベストプラクティスを探るため、800以上のInstagramアカウントを観察し、結果を報告しています。

以下がそのトレンドとなります。

    ■目次

  1. ストーリーズの閲覧率は高く、ブランドは彼らの関心をつかんでいる
  2. Instagramストーリーズでリードをとるのはインフルエンサー
  3. コンプリーション率とストーリーズ投稿数の関係性
  4. ポイントは昼過ぎと夜の時間帯?

1. ストーリーズの閲覧率は高く、ブランドは彼らの関心をつかんでいる

特にブランドやインフルエンサーらは、ストーリーズが自分たちのリーチやエンゲージメントの増大に寄与していると確信しています。しかし、まだまだビジネス面での普及率が低いのが現状のようです。

調査した800を超えるアカウントのうち、過去30日以内(10月中)にストーリーズ投稿を行なったとされるアカウントの数は全体の16%程度に留まっています。

2. Instagramストーリーズでリードするのはインフルエンサー

デルモンド社が分析にあたり特に価値が高い測定基準として注視したのは、コンプリーション率(最初から最後までストーリーズ投稿を見た人の割合)です。

こちらのグラフを見てわかるように、インフルエンサーによるストーリーズ投稿のコンプリーション率は80%以上、続くエンターテイメント業界、スポーツ業界アカウントは67%となっています。日本国内でも同様に、企業アカウントに比べてインフルエンサーの方がストーリーズ投稿の活用に積極的な傾向もあるため、全ての業界を差し置いて、インフルエンサーのストーリーズ投稿がリードしていることに今さら驚くこともなさそうです。

3. コンプリーション率とストーリーズ投稿数の関係性

下のグラフはストーリーズ投稿のコンプリーション率と実際の投稿数の関係性表しています。

ストーリーズ投稿を0~10個した際のコンプリーション率が約70%、11~20個投稿した際は約65%と、投稿の数が増えていくにつれてコンプリーション率は徐々に下がっていきますが、60投稿を超えるとその率の一時的な上昇が見られるようです。

60を超えるストーリーズ投稿を行なっているアカウントのサンプルはごく少数ですが、例えば北米でメキシカングリルを提供する「Chipotle(チポレ)」など、複数回に分けたストーリーズ投稿でパラパラ漫画風のクリエイティブを作成するケースも。それらがこのコンプリーション率に起因していると考えられています。今後、注目したいストーリーズ活用法の一つです。


▲Chipotleによる実際のストーリーズ投稿
https://www.instagram.com/chipotlemexicangrill/?hl=ja

4. ポイントは昼過ぎと夜の時間帯?

70%以上のコンプリーション率を引き出した投稿の中からデルモンド社は、「12pm-7pm」「8pm-12am」の時間帯が、ストーリーズ投稿に適しているとしています。

SNSマーケティングやアカウント運用において、オススメの投稿時間についての議論は大きな関心を呼びますが、強力なコンテンツは、最善な日や時間に投稿された微妙なコンテンツを凌駕するということを常に頭に入れて置く必要があります。

これらの調査によって得られた結果は必ずしも確実ではないものの、今後のInstagramストーリーズ投稿の活用を検討する上で役立つものの一つになるのではないでしょうか。

この記事はデルモンド社CEOで著者のNick Cicero氏に許可をいただき、「What We Learned About Instagram Story Performance By Analyzing Over 800 Accounts」を翻訳し、それを元に一部加筆修正した記事です。

 

情報提供元:Gaiax
記事名:「Instagram調査! インフルエンサーのストーリーズ投稿は企業より圧倒的に見られている