こんにちは、コンサルタントの吉田です。
現在、さまざまな企業がInstagramアカウントを開設しており、今やファンの獲得や商品のプロモーションに欠かせないものとなっていますね。しかし、ただ写真を投稿すればいいというものではありません。
Instagramのユーザーは女性を中心とした若い世代が多く、写真の見栄えやセンスに敏感なため、おしゃれで人の心を惹きつけるような写真を撮ることも大切です。そこで、写真の初心者でも今すぐに実践できる、構図や撮り方のポイントをまとめました。
- ■目次
- スマートフォンのカメラ設定
- インスタ映えする写真の構図のポイント
- 【被写体別】Instagram向け写真の撮り方のポイント
- 参考にしたい企業アカウント事例
- まとめ
1. スマートフォンのカメラ設定
写真を撮る前に、まずはスマートフォンのカメラの設定を見直しましょう。ぜひ設定を変更しておきたい項目をご紹介します。
①グリッドを表示させる
グリッドとは、カメラ画面に表示させる格子状の線のことです。撮影時にこの線と地面を平行に合わせれば、傾きのない写真にできます。また、写真の構図をとる時にも便利です。Androidの場合はグリッド機能があるカメラアプリを使ってください。
②HDR(ハイダイナミックレンジ)機能を「自動」に
HDR機能とは、明るさの違う写真を合成して、バランスの良い1枚に仕上げる機能です。「明るい写真」「中間の写真」「暗い写真」の3段階の写真を素早く連射して合成します。
HDR機能を活用した写真はちょうど良い明るさに調整されており、肉眼での見た目に近い画像となります。iPhoneの場合は「自動・オン・オフ」の設定から選ぶことができますが、どうするか迷ったときは自動にしておくのがいいでしょう。
2. インスタ映えする写真の構図のポイント
写真の構図にはさまざまなパターンがありますが、その中でも日常で使いやすいものをご紹介します。
これから紹介するものが全てではないですが、ちょっとしたコツでぐっと魅力的で印象の良い写真になりやすい比較的簡単な手法なので、ぜひ意識してみてください。
①3分割法
縦と横に3分割した線を引き、その交点に被写体を置く構図です。グリッドを表示させることで、交点の位置が分かりやすくなります。被写体をあえて画面の中心から外すことでバランスが良くなり、センスある写真に仕上がります。
②日の丸構図
日の丸のように、被写体を画面の中心に据える構図です。平凡でありふれた写真になりやすいですが、背景をシンプルにすることで伝えたいものをストレートに引き立たせ、インパクトのある写真になります。
③斜線構図
被写体を水平に配置するのではなく、斜めのラインを意識した構図です。奥行きが表現されて写真に立体感が出ます。斜線の角度が急であるほどスピード感やリズム感が表現され、角度が浅いと安定した感じになります。
④三角(V字)構図
映像や美術でもよく使われる構図で、メインにする被写体や画面全体の配置に、三角形を意識して表現します。三角形の底辺にあたる部分が写真の下の方に来るように撮影すると、写真に奥行きや遠近感が生まれます。
④ちょっと変わった構図:物越しに撮る
カメラ越し、手や物越しに撮ることで被写体がより一層強調された写真にすることができます。たとえばホテルやレストランのアカウントで店員さんの手や服が移っていると写真だと、被写体が現場のシーンに一層溶け込んでるように感じます。
⑤ちょっと変わった構図:あえてずらす
中心におかずにあえてずらすことでアンバランスさがうまれ、一部が欠けている(未完成)ことで、見えていない部分への興味が湧きます。
3. 【被写体別】Instagram向け写真の撮り方のポイント
写真の基本的な構図がわかったところで、Instagramにアップする写真を撮る際に心がけたいポイントを被写体別に見てみましょう。
①物(料理・雑貨など)
ポイント1:明るさ、光の取り方
フラッシュは基本的に使わず、画面が明るくなるように気をつけます。料理の場合は照りやツヤを意識し、逆光やサイド光を適度に取り入れることで立体感のある写真になります。
白いナプキンや紙などをレフ板代わりに使うのも有効です。自然な光を反射させてうまく使いましょう。
ポイント2:角度
フォーカスするポイントを決めて、思い切り近づいて撮影します。このとき構図を意識しながら、角度を45度より浅くすると料理の魅力がより伝わります。
ポイント3:全体を撮るなら真上から
全体を写したいときは、思い切って真上から見下ろすように撮ります。端は見切れていても構いません。被写体が引き立つとともに、おしゃれな雰囲気を演出できます。
ポイント4:ズームは使わない
ズーム機能は、単純に画像の中心部を引き延ばしているため、どうしても画質が荒くなってしまいます。ズームはなるべく使わず、カメラを被写体に近づけて接写するようにしましょう。スマートフォンを上下逆さまに持ってレンズを下にすると、目線が低くなって臨場感が生まれます。
ポイント5:料理は温度感を表現する
料理の場合は湯気や油の照りで温かさを伝えたり、逆に結露や霜で冷たさを感じさせたりします。冷たいものは、数分間放置すると結露がつくので、写真を撮るなら少し時間を置くといいでしょう。
これによって写真だけでは伝わらない温度感を表現し、より料理を美味しそうに撮ることができます。
②人物
ポイント1:風景の一部に人をなじませる
あえて人物を中心にせず、風景の一部として撮影します。どのような場所で何をしているかを盛り込むことでストーリーを表現し、ドラマチックな写真になります。
ポイント2:自然な表情を狙う
会話などをしながら撮影すると、リラックスした自然な表情を引き出すことができます。撮影者と直接会話するのではなく、第三者と会話しているところを撮影してもよいでしょう。
ポイント3:柔らかい光の下で撮る
柔らかく広い光は被写体を綺麗に見せてくれます。晴れた日の室内や反射した光、白熱灯の下などで撮影するようにします。逆に正午の室外や逆光で撮影してしまうと被写体に影ができてしまうので、なるべく避けるようにしましょう。
③風景
ポイント1:角度
普通の目線で撮るのではなく、角度もちょっと工夫してみましょう。高いところから見下ろすように撮ったり、逆に思い切り低い位置から写したりしてみると、写真にいつもと違った臨場感が出ます。
上から見下ろす「鳥の視点」なら、広がりのある写真になり、下から見上げたり被写体に近づけたりする「虫の視点」で撮ると、迫力のある写真になります。
ポイント2:サイド光を利用できるタイミングを狙う
晴れた日の日中では光が強すぎるため、影が強くできてしまいやすくなります。そのため、早朝や夕方のタイミングが風景写真の撮影には適しています。または太陽を背にして順光で撮影すると、風景の緑や空の色が綺麗に表現できます。
4. 参考にしたい企業アカウント事例
それでは、Instagramで多くのフォロワーを抱える人気アカウントをご紹介します。ファンを獲得するには、どのような写真が支持されているのかを知ることも大切です。ぜひフォローしておくことをおすすめします。
事例1:JIMMY CHOO
https://www.instagram.com/jimmychoo/
イギリスのラグジュアリーファッションブランドです。ダイアナ元皇太子妃など世界中のセレブリティに愛好されています。自社ブランドの商品を紹介する写真は、ハイブランドらしく高級感にあふれています。
事例2:Park Hyatt
https://www.instagram.com/parkhyatt/
高級ホテルグループです。世界中でサービスを展開しており、各地のホテルから見た風景や料理などの美しい写真が投稿されています。大胆な構図がよく使われており、風景や人工的な建物を撮る際の参考になりそうです。
事例3:31 DOVER.com
https://www.instagram.com/31dover/
イギリスの飲料専門のオンラインストアです。ワインやシャンパンなどの酒類を中心に取り扱っており、Instagramでは大人っぽいおしゃれな写真が目を引きます。グラスや小物はもちろん、背景など細部に至るまでこだわりが感じられる写真ばかりです。
事例4:エバラ食品
https://www.instagram.com/ebarafoods/
焼肉のタレや浅漬けの素などの調味料を扱う日本の食品メーカーです。自社の商品を使った料理のレシピも紹介するなど、実用性にも富む内容となっています。温かみのある色味で統一されており、料理写真を撮る時に真似したくなる構図や盛り付けも満載です。
事例5:北欧、暮らしの道具店
https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/
食器や日用品、ファッション小物などを販売するオンラインショップです。デザイン性に富んだアイテムを紹介するのはもちろん、日常を素敵に切り取ったような写真の中に商品を紛れさせるなど、宣伝感のない素朴な写真が魅力的です。
事例6:KEYUCA
https://www.instagram.com/keyuca_design/
東京や神奈川などに展開するインテリアショップです。「Simple & Naturalに暮らす。」というコンセプトにふさわしく、シンプルですっきりとした写真が特徴です。真っ白な背景に小物を整然と並べるなど、すぐに実践できそうなアイディアも豊富です。
事例7:木村硝子店
https://www.instagram.com/kimuraglass/
オリジナルのガラス食器を製造・販売する日本のメーカーです。歴史がありながら海外のセレクトショップでも扱われるなど、高い技術やデザイン性が評価されています。光の使い方が上手で、透明感のある写真の数々は、ガラスの美しさを存分に引き出しているものばかりです。
事例8:土屋鞄(ランドセル)
https://www.instagram.com/tsuchiya_randoseru/
職人の仕上げにこだわったランドセルを製造・販売しています。職人の制作風景やランドセルをもらった子供の笑顔など、素朴な中にもストーリー性のある写真が魅力的で、ものづくりへの真摯な姿勢が写真にも表れています。
事例9:hum
https://www.instagram.com/hum_official/
ハンドメイドのオリジナルジュエリーブランドです。アクセサリーという小さな被写体を効果的に表現する構図は、小物写真の撮影時に参考になりそうです。
5. まとめ
スマートフォンの性能が向上し、ちょっとした工夫でデフォルトのカメラアプリでも魅力的な写真が撮れるようになりました。Instagramに投稿する写真を撮るときには、ここでご紹介したポイントをぜひ意識してみてください。
情報提供元:Gaiax
記事名:「Instagram受けする写真を撮るには? SNSコンサルタントが撮影のコツを徹底解説!」