Instagramが新しく発表したIGTVは、高画質の長尺動画を手軽に楽しめるアプリとして注目を集めています。IGTVにはどんな特徴があるのでしょうか。また、企業がIGTVを利用してプロモーションを行う際には、どんな動画を投稿すればよいのでしょうか。早速動画を投稿している企業の事例を見ながら考えていきましょう。
- ■目次
- IGTVとは
- 「IGTVと○○の違い」からIGTVを理解しよう
- IGTVに動画を投稿する際のポイント
- IGTVの事例
- まとめ
1.IGTVとは
TGTVとは、2018年6月にInstagramが新たにローンチした、縦長フォーマットの長尺動画アプリです。Instagramのアカウント持っていれば誰でも利用できます。
画像引用:https://instagram-press.com/jp/blog/2018/06/20/igtvへようこそ/
Instagramは主に画像を楽しむアプリというイメージの強いサービスですがIGTVは、動画に特化しています。また視聴できる動画の長さが拡大されたのも注目が集まるポイントです。
そのほかに動画の自動再生やシンプルな操作性など、新しい動画アプリとして目を引く特徴を備えています。
IGTVをどのように楽しみ、活用するべきかはまだ未知数ですが、Instagramを利用した宣伝やマーケティングの事例が多く見られるようになってきていることを考えれば、企業がマーケティングに利用する流れができるのも当然でしょう。
IGTVは誰でも利用可能
Instagramでは、一定数以上のフォロワーがいるアカウントや、認証アカウントでなければ利用できない機能があります。また、新機能のリリース直後は特定のアカウントしか新機能を利用できないケースもあります。
その点IGTVは、Instagramアカウントを持っていれば、誰でもダウンロードして使うことができます。月間アクティブアカウント数が10億人を超えるInstagramのユーザーがまるごとIGTVユーザーになれるのです。
2.「IGTVと○○の違い」からIGTVを理解しよう
IGTVはInstagramと連携していますが、Instagramのアプリでストーリーや投稿動画を見るのとは、さまざまな点で違う体験になります。IGTVをより深く理解するために、既存のサービスと比較しながらIGTVの特徴を見ていきましょう。すでになじみのある Instagramのストーリーズや通常投稿の動画、またYouTubeなどの動画サービスとはどのような違いがあるのでしょうか。
Instagramのほかの投稿形式(ストーリーズや投稿)とIGTVの違いは?
IGTVと Instagramの最大の違いは、投稿できる動画の長さです。Instagramでは通常の投稿で1分、ストーリーズには15秒の動画を投稿できますが、IGTVでは1分以上(最長60分)の動画を投稿できます。
縦型動画に特化している点もIGTVの大きな特徴です。Instagramの通常投稿の動画はアスペクト比1.91:1~4:5に限定されていますが、IGTVはスマートフォン画面の縦長の四角形にあわせてデザインされています。
同じ縦長動画であるストーリーズとさらに比較してみましょう。ストーリーズは Instagramのアプリから直接撮影して投稿するのがメインで、カメラロールからアップする場合も24時間以内に撮影されたもの限定です。15秒という短尺であることから、日常の一コマを気軽に投稿できるものと言えるでしょう。対してIGTVはアプリから直接撮影はできず、すでに保存されている動画しかアップロードできません。
Instagram社側として、「IGTVにはある程度作りこまれた長尺動画をアップしてほしい」という意図があると想定できます。
そして、ここに企業がIGTVを利用する理由があります。IGTVには作り込まれた動画を投稿することになるので、動画を編集できるリソースを持つ企業は、強みを発揮しやすいといえます。
IGTVとYouTubeの違いは?
動画視聴サービスとして忘れてはいけないYouTubeとIGTVを比較しながら、IGTVの特徴を見てみましょう。
IGTV画面を開くと同時に動画が再生。見る動画を選ぶ必要なし
YouTubeは最初に自分で見たい動画を選択して再生しますが、IGTVは画面を開くと同時に、フォローしている人や Instagram側からのおすすめの動画が再生されます。これはテレビを観る感覚に近いかもしれません。
テレビのザッピング感覚で動画を切り替え
ほかの動画を再生する場合、IGTVはテレビのザッピングをするような感覚で横にスワイプするだけです。簡単に他の動画の視聴に移ることができます。それに対して、YouTubeは関連動画の欄から探すのが基本です。十分手軽ではありますが、IGTVの方がより簡単に試聴動画を切り替えられます。
YouTubeは横長、IGTVは縦長
YouTubeは基本的には横長で見ることを前提としているので、テロップ入りの動画などはPCの方が見やすいことが多いです。それに対して、IGTVは縦長の動画に特化しており、ユーザーインターフェースもスマートフォンに最適化されています。
IGTVには(まだ)広告がない
IGTVには2018年7月現在、広告がありません。YouTubeではもはや当たり前になっている、再生前や再生中に動画内に表示される広告がIGTVにはないので、動画視聴をスムーズに楽しむことができます。
動画をアップする側からすると収益化する手段が無いということになりますが、この点はしばらくしたら何らかの広告枠が用意されるのではないかと予想しています。
3.IGTVに動画を投稿する際のポイント
IGTVはサービスが始まったばかりということもあり、「こんな動画が効果的」という正解はまだありません。ここではIGTVの特徴やユーザーの視聴環境から考えられる注意事項を押さえておきましょう。
最初の数秒でユーザーの興味を惹く
IGTVは動画を切り替えるのが非常に簡単なので、最初の数秒でユーザーの興味を惹きつけ、「続きを見よう」と思ってもらう必要があります。
常にスマートフォンで閲覧されることを想定する
スマートフォンの画面は(TVやPCと比べると)小さく、さらにIGTVは縦長に特化しているので、動画の構成もそれを意識する必要があります。移動中などの空き時間に音声なしで見る可能性も高いので、会話がある場合には字幕を入れたほうがいいでしょう。
4.IGTVを活用している企業の事例
それでは、すでにIGTVに動画を投稿している企業の事例をみていきましょう。
事例1:NASA(@NASA)
https://www.instagram.com/nasa/
NASA(アメリカ航空宇宙局)が2018年7月2日に投稿した動画では、15年ぶりに火星が地球に近づくことを紹介しています。高画質の動画で字幕もあり、見やすさに気が配られています。
事例2:スターバックス(@starbucks_j)
https://www.instagram.com/starbucks_j/
スターバックスが2018年7月2日に投稿した動画は、夏の新商品を紹介するものです。同日にスターバックスのInstagramに投稿された、同じ商品に関するポストを見ると、Instagramには正方形の同じ内容の動画が投稿されています。同じ商品のプロモーションでも、アプリの特徴に合わせて作り込まれていることが分かります。
5.まとめ
IGTVは登場してまだ日が浅いので、どんな動画がいいのかという最適解はまだありません。しかし、アプリの特徴をよく見極め、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し、コミュニケーションをとる姿勢でいなければいけないことに変わりはありません。
今後、日本でもIGTVを利用したマーケティング事例が出てくることが期待されます。
情報提供元:Gaiax
記事名:「Instagramの新アプリ「IGTV」を徹底解説!既存の動画サービスとの違い、動画作成のポイント」