警察組織を運営するために、係長や課長といった役職が存在します。この役職に大きく関わるのが上下関係を示す警察官の階級です。日本の警察官は9階級に区分されます。上から「警視総監・警視監・警視長・警視正・警視・警部・警部補・巡査部長」、そして地方公務員として採用された新人警察官の階級が「巡査」です。

警部補以上の階級章で下部の4枚葉が金

実際には巡査と巡査部長の間に「巡査長」という階級があり、階級章も存在します。ところが、巡査長は正式な階級ではありません。

警察官が階級を上げるためには各階級への昇任試験を受けて合格する必要があります。しかし、勤務成績が優秀で実務経験が豊富であるにもかかわらず、昇任困難や昇任試験を受けない巡査が選考により、巡査長に任命されるのです。

また、高卒採用で勤務年数が10年を超え、懲戒歴がなければ巡査長に昇任されます。巡査長は現場の経験値豊富なリーダー的な存在なのです。

警察官が胸に付ける階級章は、上位になるにつれて増えていく金色の3本縦線の数と、金と銀の配色で表現されています。巡査の銀ベースでスタートして、警部補以上で下部の4枚葉に金色が加わり、警視正以上になるとオール金色でピカピカです。

警部補以上は階級章の上部に金が入る

階級章は着用にあたって、警察官個人を識別する固有記号を記した「識別章」を階級章の上部に取り付けます。識別章にも金と銀の配色があり、巡査~巡査部長はすべて銀、警部補~警視は金の縁取り、警視正~警視監はオール金です。

階級のトップである警視総監は、警視庁だけに存在する特別な階級で、役職を兼ねるため定員は1名のみ。階級章も別モノで警察の紋章である旭日章の4連で構成されます。

職務質問で接触してくる制服警察官の階級は、その大多数が巡査や巡査長です。職質を受けたら、左胸に付いた縦線の本数を確認して「巡査長、ご苦労さま」と挨拶をすれば、警察官の表情も一変。職質の時間が楽しいものになるでしょう。

【関連リンク】
スピード違反から逃れる方法を白バイ隊員が伝授
覆面パトカーの見分け方は追い抜くクルマの車内
駐車違反で出頭しないデメリットはあるか?
交通違反で青切符をサインしないと拒否したその後は?
駐車禁止違反を警察が取り締まれない歩道の「植え込み」

情報提供元:ラジオライフ
記事名:「警部補の階級章から警察官バッジは金色が増える