いま日本で売られているテレビは4K放送対応モデルが主流となっています。これらの4K対応テレビを購入し箱を空けると、これまでのBSデジタル対応テレビには必ず入っていた「B-CASカード」が同梱されていません。実は、4K放送対応テレビは、B-CASに変わる新方式「ACAS」への対応が義務付けられているのでした。

4KテレビにもB-CASカードスロット

現在、4Kチューナーを内蔵したテレビやレコーダーには、必ずACASチップが搭載されています。ACASは、B-CASに代わり4K放送に導入された新しい視聴・録画制限システム。制限がかからないショッピングチャンネルを除き、4K放送を視聴するためにはACASチップが搭載されていないと視聴できない仕組みです。

なお、ACASチップはACASが使われる番組・チャンネルのほか、引き続きB-CAS方式が使われている地デジや4K以外の視聴にも対応。とはいえ、複数チャンネルの同時録画のために、ACASチップとB-CASカードスロットの両方を備えているレコーダーも販売中です。

なぜ4K放送にB-CASではなくACASが採用されたのでしょう。じつはB-CASで使われている暗号化方式が解読されてしまい、B-CASカードは不正書き換えを行えることが判明したためです。2012年には有料チャンネルが見放題になる「BLACK CASカード」も登場。摘発を受けるといった事件も起きています。

4KテレビはB-CASカードの弱点を克服

4Kテレビに採用されたACASでは、暗号化に新たな方式が使われ、暗号鍵の長さもB-CASの2倍となっています。さらに、B-CASはカードスロット式を採用したため、外部カードリーダーでデータを読み出し解析することが可能。この点もB-CASの弱点といわれていました。

そのため、4KテレビのACASはカードスロットではなく内蔵チップ方式を採用。ACASチップは、テレビなどのメイン基板に直接実装することが推奨されました。ところが、電機メーカーからの故障の対応が難しいという意見から、ACASチップ部分の交換が可能な方式に落ち着いたのです。

ちなみに、ACASチップにはACAS・B-CAS両方の暗号鍵を保存する機能があるため、ACASチップのみでB-CASが使われているBS放送や110度CS放送も視聴可能。NHKBS放送に表示されるメッセージを消去したり、WOWOWをはじめとする有料チャンネルを視聴する際には、ACASチップに割り振られた20桁の番号を利用して手続きを行います。このACAS番号は、テレビやレコーダーの設定メニューから画面に表示可能です。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「4KテレビにB-CASカードが同梱されていない理由