
現在主流のモザイク除去は、「TecoGAN」や「BasicVSR」といった超解像度モデルを使ったもの。低解像度の画像を高解像度化するAIを活用することで疑似的にモザイクを除去しています。じつはモザイク除去には、超解像度アルゴリズムによるものとは違う、まったく別の角度からアプローチした新潮流も登場しています。
モザイク除去は今後さらに高精細に
モザイクとは一定領域を拡大し、ピクセルの平均値の色で塗りつぶすという非可逆変換な画像処理のこと。モザイクは元の情報が失われている以上、除去することは理論的には不可能です。
しかし、そのモザイク除去の不可能を可能にしたのがAIです。モザイクは特定の場所を低解像度にする処理ともいえるもの。ここに低解像度の画像を高解像度化するAIを活用するのです。
こうすることで、疑似的にモザイクを除去することが可能というわけ。ただし、機械学習により元の形を予測して生成したものなので、厳密にはモザイク除去とは異なります。
そして、学習モデルの習熟により疑似的なモザイク除去の精度が飛躍的に向上。今後さらに高精細なモザイク除去が可能になっていくことが予想されます。
モザイク除去にディープフェイク技術
じつは超解像度アルゴリズム以外にも、モザイクのパターンとモザイク前の情報をAIに学習させることで自動生成するディープフェイクのような、モザイク除去の方法も現在研究されています。
ディープフェイクにはいくつも種類があり、大人系で使われるのは主に顔合成AI技術を使ったもの。まずは元となる顔と差し替える顔の特徴や表情を学習させます。
そして、元の顔の動きや表情に合わせて差し替える側の顔のパーツを違和感の無いように当てはめていくというわけ。生成された顔は、元の顔と限りなく近い動きをすることで自然な映像を再現します。
学習させる画像や動画が多いほど、差し替えるためのパターンが増えるため、高精度なディープフェイク動画を作れるようになるわけです。大人系サイトにあるようなナチュラルなディープフェイクは、AIの学習に膨大な時間かけた超大作といえます。(文/pusai)
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「モザイク除去にディープフェイク応用の新潮流?」