大空を飛び交うさまざまな無線の電波。目的の相手と通信できるのは、電波が周波数によって分けられているからです。テレビ放送はテレビ局の送信所から発射された電波を、家の屋根に上がっているアンテナで受信。受信したデータをテレビに送り込むことで番組が見られます。周波数の仕組みを見ていきましょう。
テレビ局ごとに周波数を細かく分ける
テレビはリモコンのボタンを押すと、テレビ局が切り替わっていきます。このごく当たり前のことができるのは、リモコンの各チャンネルに、テレビ放送用の周波数が登録されているからです。
放送地域によって異なりますが、リモコンの1chは473.142857MHz、5chは497.142857MHzといったようにテレビ局ごとに周波数を細かく分けることで、混信で画面が乱れることなく各番組が見られるのです。
同じ電波を使った放送でもラジオは、チャンネル番号を使用せず、FM大阪は85.1MHz、ニッポン放送は1242kHzといったように、実際の周波数で放送局を分けています。
電波の発射は免許制で周波数を規定
放送に限らず、すべての周波数は総務省が管理。電波を受信することはテレビを見たり、ラジオを聞くのと同じで、誰でも自由にできます。しかし、電波を発射することは、厳しく管理されています。
誰もが好き勝手に電波を出してしまうと、周波数はバラバラになり、お互いの放送や通信に妨害を与えてしまうからです。これを防ぐため、電波の発射は免許制になっており、より多くの人が使えるように周波数や送信出力、使用できる地域が明確に規定されています。
その際、例えば、航空機が使う無線であれば、特定の周波数の範囲でまとめています。航空機は外国にも行くので、電波の国際的なルールによって使用する周波数を定めているのです。
【関連リンク】
PC受信ソフトの定番「SDR#」のインストール法
消防無線のデジタル化で逆にアナログ波が普及?
受信機なしでパソコンでエアーバンドを聞く方法
ディズニー無線でランドの裏側が覗ける通話の中身
DJ-X7を「見つけたら即買い」は何がすごいのか?
情報提供元:ラジオライフ
記事名:「電波の受信は自由で送信が厳しく管理される理由」