
受信機のアンテナは長ければ長いほど感度は良くなりますが、最低どれくらいの長さが必要なのでしょう。ハンディ受信機に装着して持ち歩くことを考えると50cmくらいが限界かもしれません。そんなハンディ受信機でよく使用されるのが「1/4波長形アンテナ」です。1/4波長形アンテナを詳しく見ていきましょう。
受信機の1/2波長形アンテナは長過ぎ
受信機で、短くても効率の良いアンテナは1/2波長形アンテナになります。これは、受信したい周波数の波長を半分にした長さのエレメントで構成されるアンテナです。
150MHzを目的にするなら波長2mの半分、全長1mのアンテナになります。これでもハンディ機に装着するには長過ぎ。ハンディ機の携行性を活かすのが、1/2波長をさらに半分にした1/4の長さになった1/4波長形アンテナです。
長さは1/4なのですが、性能としては1/2波長形アンテナに相当します。その原理は、1/4波長形アンテナを装着した受信機や手にした人体を「アース」として利用しているからです。
受信機の1/4波長形アンテナには鏡像
アンテナを接続している「給電点」でアースを得ることで、下側に目には見えない電気的な鏡像の1/4波長形アンテナが形成されます。この1/4分が加算されて、全体で1/2波長形アンテナとして作動するのです。
つまり、1/4波長形アンテナは、ハンディ機のボディや手にした人体をアースとして、給電点の下に鏡像の1/4波長形アンテナを形成。全体で1/2波長形アンテナを電気的に形成するのです。
1/4波長形アンテナでも、全長は50cmになるので、アンテナ基部にコイルを入れるなどして、技術的に全長を短くしながら性能を維持していきます。このノウハウがアンテナメーカーの技術力なのです。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「ハンディ受信機のアンテナの「1/4波長形」とは」