NHKメッセージ消去手続きに隠された落し穴とは

未契約でNHKのBS放送を見ていると、画面下部に大きなメッセージが表示されます。このNHKメッセージは正しい手順で手続きすれば消去することはできますが、逆に別の問題が起きます。ACASチップ番号やB-CASカード番号をNHKに登録すると、NHK受信料を支払っていないことがバレる落し穴があるのです。

NHKメッセージ消去にはWebで利用登録

テレビやレコーダーを買い替え後、そのまま視聴を続けると、4K・8Kを含むNHKのBS放送のチャンネルで「受信機設置のご連絡のお願い」に始まるメッセージが画面下部に現れます。この仕組みは、NHKのBS放送がデジタル化して以降にB-CASカードで採用されたものです。

このNHKメッセージ表示は、デジタルテレビ放送のアクセス制限技術「ACAS」「B-CAS」が持つ機能の一部。テレビ・レコーダーの利用登録を行わないでいると表示されます。ちなみに、WOWOWなどの有料放送も同様のACASやB-CASカードの仕組みでメッセージを表示しています。

NHKメッセージの消去は、ACASチップ番号・B-CASカード裏面に書かれた番号をNHKのWebサイトで登録するか、電話窓口で伝えることで可能。この際、NHKと受信契約を結んだ家族の氏名・住所もあわせて伝える仕組みです。

NHKメッセージ消去の利用登録では、NHK側が受信契約の有無を確認します。もともとNHKと受信契約を結んでいない人は未契約であることがバレるため、ACASチップ番号・B-CASカード番号を伝えてもNHKメッセージ消去は行えません。

さらに、NHKと地上契約だけを結んでいた人がNHKへBS放送のメッセージ消去をACASチップ番号・B-CASカード番号を伝えて依頼すると、ほぼ間違いなく衛星契約への切り替えをお願いするNHK訪問員が訪ねてきます。

ACASチップ番号・B-CASカード番号を伝えてNHKにメッセージ消去を依頼するということは、メッセージが表示されるチャンネルが映る状態だとNHK側は判断します。このため、NHKメッセージ消去を依頼したあとに、衛星契約への変更を断ることは至難の業でしょう。