エアーバンドの中には、パイロットが自社の運航スタッフと連絡をする「カンパニーラジオ」があります。カンパニーラジオでは交信に日本語が多く使われるので、取っ付きやすいエアーバンドです。日本語が多く飛び交う航空会社の社内連絡波であるカンパニーラジオを詳しく見ていきましょう。
ウェイト・アンド・バランスの報告
カンパニーラジオが使用されるシーンは多岐にわたります。「出発前」は、航空会社のディスパッチ(運航管理セクション)から、ウェイト・アンド・バランス(離陸のために必要な航空機の重量や重心の位置)の報告が行われます。
「離陸後」は、パイロットから上昇中の揺れのリポート、「着陸前」は、空港周辺の気象状況の確認が行われます。「着陸後」は降下中の揺れのリポートなど。主に4つのシーンでカンパニーラジオは使われます。
この中で、出発前のウェイト・アンド・バランスについては、ほとんどがデータ通信で行われるようになったため、交信は少なくなりましたが、細かな修正を伝えることがあります。
ウェイト・アンド・バランスを再送
通信内容は「搭載貨物が予定より1個減りましたので、ウエバラ(ウェイト・アンド・バランスの略)を再送しています」という感じ。このほか、乗客の搭乗が遅れていることを伝えるケースもあります。
離陸後や着陸後は、機体の揺れのリポートを送ります。「降下中、7,000から5,500フィートまでの間、インクラウドでライトプラスからモデレート程度の揺れ、その後はライトマイナスからスムース、ファイナルはラフエアーです」という具合です。
カンパニーラジオでのこのリポートは、パイレップ(PIREP/操縦士報告)として航空会社や管制機関、気象庁などと共有され、後続便の運航や予報に活用されるものです。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「カンパニーラジオの交信「ウエバラ」の意味は?」