NHK受信料について放送法では、NHKの番組を見るかどうかに関係なく、放送を受信できる設備を設置していればNHK受信契約を結ばなくてはならないという規定になっています。しかし、自宅にテレビを設置していなくても「ポータブルテレビ」でもNHKを見ることができます。ポータブルテレビはNHK受信料を支払う必要があるのでしょうか。

ポータブルテレビにNHK受信料が発生?

ポータブルテレビとは、持ち運びができる小型のテレビのこと。車中泊やキャンプなどで使えると人気です。最近では、AM/FMラジオ付きで手回し充電に対応した、防災用途にも使えるポータブルテレビも登場しています。

ポータブルテレビにはワンセグ対応モデルのほか、フルセグ対応モデルもあります。ワンセグとは、地デジ各局が放送するチャンネルの一部分を使って送信するものです。

ワンセグという名前は、地デジチャンネルを13の「セグメント」に分割した1つを利用することから来る略称です。通常の地上波テレビは残りの12セグメントを使って送信されるため、フルセグと呼ばれています。

NHKの受信契約は、放送法で「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と規定されています。受信契約を結べばNHK受信料が発生するというわけです。

ポータブルテレビにはNHK受信料が必要

ここで気になるのが、条文の「放送を受信することのできる受信設備」の部分。ポータブルテレビを持っていると、NHK受信料が必要になるのでしょうか。

じつは、ワンセグ機能付きスマホについては、NHK受信料が必要という判断がすでに出ています。2019年の高裁判決では、携帯電話の「携行」でも「設置」にあたると判断。最高裁でもそのまま確定してしまったのです。

とはいえ、自宅にテレビとポータブルテレビの両方持っている場合、NHKの受信契約が別々に必要なることはありません。NHKでは自宅に住む家族のポータブルテレビは「自宅にあるもの」と見なし、NHK受信料は追加されません。

なお、自宅にテレビを持っていないためNHK受信契約を結んでいない場合、ポータブルテレビだけでもNHK受信料を支払う必要があります。NHK受信料には地上契約と衛星契約しか存在しないため、ポータブルテレビがワンセグであろうとフルセグであろうとNHK受信料は変わりません。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「ポータブルテレビはNHK受信料を払う必要ある?