盗聴発見業者によると、電波を使った昔ながらのアナログ盗聴器は減っていません。デジタル機器が増えて、個人の情報を集める手段は増えている中でも、人間の声をありのままに聞ける電波式のアナログ盗聴器はむしろ増えているといいます。盗聴発見業者にアナログ盗聴器が増えている理由について聞いてみました。

家族内の争いに端を発する盗聴が増加

1980年代後半のバブルの時は、産業スパイによる盗聴が多かったのですが、今はすっかり姿を消しました。皆無といっていいくらい少ないです。同じように電話盗聴も激減しました。それでも企業に仕掛けられる盗聴器の数は減っていません。

今は会社内でお互いに盗聴し合っているのです。部長が社員の監視に使ったり、その逆に社員が経営側の会議を盗聴しています。盗聴発見業を続けていると、非正規雇用など、社会の問題が現実にぶつかり合っていることが分かります。

ここ数年で増えているのが、家族内の争いに端を発する盗聴です。親が残した遺産を巡って、兄弟が争うケースが増加しているのです。遺産の争いは以前からよくある話でした。バブルの時はすごかったですね。

最初は長男が家を継ぐ予定だったものが、億単位の金になると弟たちが黙っていないわけです。特に弟たちの嫁。嫁は他人ですから、いろいろけ仕掛けてきます。それでことが大きくなって裁判。裁判になると相手の出方を知りたいので、盗聴が始まるワケです。

離婚含めて家族同士の盗聴は増える

バブルが弾けるとしばらくは遺産がらみの盗聴も減ったのですが、リーマンショック以降、急激に増え始めました。バブルの時はお金の額が大きくて争ったのですが、今はお金がなくて親が残した数百万円の貯金を巡って兄弟が争います。

離婚を有利にするための盗聴も相変わらず、後を絶ちません。最近は女性の浮気がきっかけの、熟年離婚が増えています。それと若いカップルでも盗聴をします。お互い付き合っているんだけど、結婚しないケースです。

非正規雇用なので結婚に踏み切れない彼氏。でも彼女はそうと知らず、ほかに女がいるんじゃないかと疑い始めて、彼氏の部屋に盗聴器を仕掛けたりするのです。このケースは、彼氏が部屋と彼女の異変に気が付いて依頼してきたのですが、同席していた彼女が泣きながら真相を話して事なきを得ました。

現代は親子、兄弟、夫婦、恋人同士という本来は仲のいい人間同士が、わずかな遺産や些細なスレ違いから相手を疑い始めて盗聴をする時代です。今の社会や経済状況を見ていると、離婚問題を含めて家族同士の盗聴は増えていく一方でしょう。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「アナログ盗聴器が以前より増えている理由とは?