航空機のパイロットと地上の管制官との通信手段は無線です。航空事業で使われるため「航空無線」となりますが、英語で空を意味する「Air」と周波数帯の「Band」を組み合わせた「エアーバンド」と呼ばれる方が多くなります。航空機のパイロットと管制官の交信に英語が使われる理由を見ていきましょう。

航空機が使う無線が英語で表現される

航空機が使う無線が英語で表現される理由は、エアーバンドが世界共通のルールで運用されていることが大きく関係しているでしょう。航空機は、国内線だけではなく国際線も就航しており、海外との往来に必須の交通機関になっています。

そのため、使用する周波数帯や電波型式が国ごとに違っていたり、交信のルールが統一されていないと安全な運航ができません。それゆえ、エアーバンドは世界共通のルールで運用されているのです。

言葉によって意思疎通をする無線通信にとって、使用言語は最重要。世界中のパイロットと現地の管制官がスムーズに交信できるように、エアーバンドの使用言語は英語が大原則です。

日本国内だけを飛行する国内線、日本人パイロットと日本人管制官の交信でも英語を使います。英語は世界共通ともいえる言語だからです。英語圏以外の外国でも、エアーバンドは英語を使って交信します。

航空機エアーバンド受信は英語が難関

航空機を安全に航行するための共通語、英語の交信がエアーバンド受信最大の難関です。とはいえ、エアーバンド受信には、日常的な英会話の能力は必要ありません。

エアーバンドの交信は、定型句で行われる業務通信。そのため、専門用語が頻繁に出てきますが、同じ言葉や数字が繰り返し使われます。何より、しゃべっているのは、日本の航空会社のパイロットなら多くは日本人ですし、空港の管制官は日本人です。

海外の航空会社の場合は、ネイティブな英語を話す外国人パイロットになりますが、日本人の英語は「カタカナ英語」。日本語的なアクセントでしゃべるので、意味は分からなくても十分に聞き取れます。

こうなれば耳を慣らすだけです。交信に出てくる定型句を覚えてしまえば、エアーバンドの英語は難しくありません。航空機の動きをイメージすれば、意外と簡単に理解できるようになるでしょう。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「航空機と管制官の無線連絡に英語が使われる理由