航空機は、常に管制を受けながら飛行していますが、地上では「地上管制席」の「グランドコントロール(GroundControl)」の管制下にあります。略号はGNDで、単に「グランド」と呼称されます。空港内では、航空機や支援車両など地上にあるものすべてが、GNDの許可なしには動くことはできません。

グランドコントロールが地上滑走許可

押し出された航空機からトーイングカーが離れると、離陸のため滑走路へと向かいます。ここでもGND(グランドコントロール)と交信して地上滑走の許可をもらうのです。

航空機「東京グランド、ジャパンエアー531。リクエスト タキシー(東京GND、こちら日本航空531便です。地上滑走を要求します)」
GND「ジャパンエアー531、ランウェイ16レフト、タキシーバイア ウイスキー6、パパ11、チャーリー10(日本航空531便、離陸滑走路16Lまで、W-6、P-11、C-10経由で地上滑走を許可します)」

航空機から要求がある場合は「リクエスト(Request)」が使われます。なお、「タキシー(Taxi)」は、航空機が地上を自走するという意味です。

グランドコントロールからは日本語

エンジンを点火した航空機は、滑走路へと続く誘導路をタキシング(地上滑走)して行くのですが、そのルートが指定されます。交信に出てきたW-6やP-11は誘導路の名称です。

大規模空港になるとトラフィックが重なって、混雑する時間帯があります。他の航空機との接触や渋滞を防止するために、滑走路へ向かう誘導路のルートが細かく指定されるのです。

ちなみに、空港内を走るトーイングカーの動きも、グランドコントロールが管制しています。「…ゲート35からゲート3までの移動許可をお願いします」と、トーイングカーは英語を使わないので、グランドコントロールの周波数からは日本語が聞こえてきます。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「航空機が滑走路に向かうまでにどう指示される?