高速道路でETCを使うメリットのひとつが「ETC休日割引」の存在です。休日のドライブを楽しむドライバーにとって、土日祝日が終日30%割引になるETC休日割引はありがたいところ。ところが、ETC休日割引の対象外となっている路線もあり、それが東京・大阪近郊に設けられた「大都市近郊区間」です。

大都市近郊区間でなく普通区間が対象

もともとNEXCO3社の高速道路には、日本道路公団時代から「普通区間」「大都市近郊区間」の2種類がありました。現在行われているETC休日割引は、普通区間に限り終日30%割引することで、さらに高速道路を活用してもらうという目的があります。

関東で大都市近郊区間に指定されている路線は東京IC~厚木IC・海老名南JCT~厚木南IC、高井戸IC~八王子IC・練馬IC~東松山IC・川口JCT~加須IC・三郷JCT~谷田部IC・高谷JCT~新空港IC・茅ヶ崎JCT~久喜白岡JCT・藤沢JCT~茅ヶ崎JCT・京葉道路・第三京浜道路・横浜新道・横浜横須賀道路です。

また、関西地区の場合は大津IC~西宮IC・城陽IC~八幡京田辺IC・高槻JCT~川西IC・瀬田東IC~大山崎JCT・門真JCT~鴨川東IC・吹田JCT~西宮北IC・吹田JCT~岸和田和泉IC・西名阪道・西阪奈道路・堺泉北道路の各路線が大都市近郊区間となります。なお、名古屋圏・福岡圏に大都市近郊区間はありません。

大都市近郊区間は通常料金自体が高い

普通区間と大都市近郊区間では、ETC休日割引の適用だけでなく、通常料金自体に違いがあります。そして、都市部ほど利用者が多く割安な鉄道とは逆に、高速道路は大都市近郊区間の方が距離あたりの料金設定を高くしているのです。

距離で料金が決まる路線同士で比較すると、大都市近郊区間にあたる東京IC~厚木ICは35kmあり、通常料金は1300円。一方、同じ35kmで普通区間のいわき湯本IC~広野ICは1110円と190円割安で、割引率にすると約15%になります。

一般道の渋滞が激しい都市圏では、高速道路を使うメリットが大きいうえ、そもそも高速道路建設に多額のコストがかかるといった事情もあります。とはいえ、割高な通行料金を支払ったうえ、さらに渋滞に巻き込まれることもある大都市近郊区間は、ETC休日割引も設定されていないため、ドライバーにとっては悩ましい存在といえるでしょう。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「大都市近郊区間はなぜ「ETC休日割引」対象外?