滑走路から大空へと舞い上がり、轟音と共に着陸する艶やかな旅客機。特に離発着回数がケタ違いに多い、国内最大規模の羽田空港(正式名称は東京国際空港)は、朝夕の混雑時にはそれこそ数分おきに航空機が離発着します。そんな航空機の運航を支える航空無線の受信にはイヤホン使用が鉄則となっている理由を見ていきましょう。
航空無線を聞くためのツールが受信機
航空機の過密スケジュールの中、安全運航を支えているのが、空港の管制塔などにいる航空管制官(以下、管制官)です。管制官は有資格者で、各航空機のパイロットに個別の指示を出します。
これは単なるアドバイスではなく、強制力を有している「航空交通管制」で、略して管制と呼ばれています。管制は音声で行われ、それを伝えているのが無線。エアーバンド(航空無線)のことです。
この無線を聞くために使うツールが受信機。無線機(トランシーバ)と異なり、電波を発射せず聞くための専門機器です。とはいえ、いまや大手ネット通販で入手可能な合法的な製品です。
航空無線の受信はイヤホン使用が鉄則
管制官とパイロットが交信するエアーバンドは、当事者同士の通話ですが、誰もが自由に聞いて問題がないことが無線の法律「電波法」によって定められています。通話に無関係な私たちが、受信機を使ってエアーバンドを聞くことは「傍受」と呼ばれる合法的な行為なのです。
ただし、知り得た情報を他人にしゃべったり、悪用することも電波法で禁じられています。エアーバンドの電波を受信することは、個人で楽しむ趣味なのです。
このため、空港の展望デッキなど周囲に人がいるような場所では、受信機から流れる交信内容を他の人に聞かせないように、イヤホンを使用するのが鉄則です。
【関連リンク】
飛行機の荷物が優先的に出てくるテクニック
航空無線(エアーバンド)受信機おすすめランキング4選
飛行機の遅延補償はクレジットカードを活用
飛行機の座席はどこに座るのが一番安全なのか?
エアーバンド(航空無線)の周波数がデジタル化されない理由
情報提供元:ラジオライフ
記事名:「航空無線の受信にはイヤホンの使用が鉄則な理由」