
国内には100近くの空港があるものの、「飛行場対空援助局」と呼ばれるRDOしかないレディオ空港が48か所とじつに半分近くを占めています。例えば、日本最北端の稚内空港は全日本空輸が1日6便運航されるレディオ空港。管制塔には、運航情報官がいて業務にあたっています。レディオについて詳しく見ていきましょう。
レディオ空港では運航情報官と交信
レディオ空港の離着陸では、運航情報官と交信するのでエアーバンドの内容も違ってきます。レディオの運航情報官は「ランウェイ イズ クリア(滑走路に問題はありません)」となるのです。
レディオは、滑走路に他機が存在しないことを伝えるだけで、着陸の指示は出しません。着陸はパイロットの判断に任せているのです。離陸時も同じフレーズ「ランウェイ イズ クリア」が伝達されます。
離陸機への管制承認伝達も、管制官は「クリアード」と「承認する」というフレーズで始まりますが、レディオの運航情報官は「ATC(エーティーシー) クリアーズ」となります。これは管制権がないため、「フライトプランが承認されたことを伝達する」という言い回しになるからです。
レディオ空港に運航情報官がいない
タワーのないレディオ空港には、ディパーチャーやアプローチもありません。それゆえ空港への出入時は、レディオ空港上空の航空路を管制している航空交通管制部の周波数を使って管制しています。
レディオ空港の中には管制塔はあっても、室内には運航情報官がいない無人の空港が36か所もあります。無人の空港は、カメラや観測機器で滑走路や周囲をリモート監視して、情報を伝達しているのです。
新千歳と大阪の対空センターと九州の3つの飛行援助センターで遠隔操作しています。なお、九州の3つの飛行援助センターは、2024年度内に統合されて対空センターになる予定。レディオ空港は、無人化が進められているのです。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「管制塔はあっても中が無人の空港が増えている?」