今のクルマは、車両に近づいたりドアノブに触れるだけでドアロックを操作したり、ボタンを押すだけでエンジンスタートできるスマートキーが主流です。「リレーアタック」は常に微弱電波を出しているスマートキーを狙った盗難手口です。リレーアタックの仕組みとその対策について見ていきましょう。

リレーアタックには中継役と窃盗役

「リレーアタック」は、純正スマートキーから発せられる315MHz帯の電波を用いて、クルマを乗っ取る手口です。スマートキーの電波を受信して増幅して中継、車両近くで電波を専用機器で受信して解錠します。

スマートキーは車両に搭載されているコンピュータと無線で通信して、正規のキーが近くにあるかどうかを判断。キーから車両へは315MHz帯、車両からキーへは125/134kHz帯の電波を使用しています。

スマートキーの電波が届く範囲は3m程度なので、その付近で中継・増幅する役と、クルマ付近で待機する窃盗・実行役が必要になります。リレーアタックは中継役と窃盗役の2名で行うのが基本です。

リレーアタック対策は電波遮断ケース

リレーアタック対策はスマートキーを電波が遮断できる金属ケースなどに入れておくことで、ある程度の被害は対策可能。100円ショップでもリレーアタック対策として電波遮断グッズが販売されています。

実際、コロンビア国籍の男がリレーアタック機器を所持。無線局の不法開設にあたるとして、電波法違反で逮捕されたという報道もありました。後日、男は数十台の窃盗関与で再逮捕されています。

また、2018年頃に撮影されたリレーアタックの犯行現場を捕らえた映像には、男がクルマに背を向け、スマートキーのある家のドア方向へ受信機をかざしている様子が写っていたりします。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「リレーアタックは純正キーの電波を盗み取る手口