交通違反の取り締まりを専門とする交通機動隊の中でも、ドライバーが最も注意すべき存在が白バイです。白バイは単独行動が基本。交通違反が起こりやすい交差点などでじっと身を潜めてします。そんな白バイが2台1組で走行している姿を見かけたことがあるはず。2台1組で走行する白バイこそ、じつは要注意な存在なのです。

2台1組の白バイは取締りの実習中

「白バイは基本1台で行動しています。2台1組というのは新人の教育中です。毎年3月と9月に新人が来るんで、そこから半年は先輩と一緒に行動して、教育していくわけです」と話すのは元交通機動隊の白バイ隊員です。

「半年経って1人立ちしたころに、また新人が配属されるので、隊としては常に2台1組で行動している白バイがあることになります」とのこと。ただし、そんな新人にも取り締まり件数のノルマがあるといいます。

「月間の“目標件数”というのがあります。新人は100件とかね。若いヤツほど多い」というのです。100件というと月間30日で計算しても1日に3件ということ。そんなに件数を稼げるものなのでしょうか。「新人は2台1組で効果的な捕まえ方を教わりながら行動するんで、件数は上がっていくんです」といいます。

白バイは圧倒的にホンダ車が人気

すなわち、2台1組の白バイは交通違反取り締まりの実習中ということ。いつも以上に注意が必要なのです。そして「問題は教育係ですよ。新人の相手をしている時間は自分の件数は上がらないんで、1人になった時、必死になって件数を稼いでいます」というのです。2台1組で走行する白バイを見かけたエリア付近は警戒が必要なのです。

こうした新人の教育システムがあることでわかるように、入隊時から上下関係がハッキリしている白バイの世界。白バイの商売道具ともいえる、バイクの割り当てにもそれは影響してきます。

白バイの新型バイクは先輩に割り当てられるというのは本当でしょうか。「その通りです。交機は上下関係が厳しいので、新型はまず先輩から」なのです。ただし、例外もあります。

「いくら新型でもヤマハ車やスズキ車だと、正直、引きは強くなかったりします。新型なので興味はありますが、ちょっと乗ればもういいかなって。圧倒的にホンダ車が人気なんです。ホンダの新型ならそれこそ2台目以降は取り合いです」というのが実状なのでした。

【関連リンク】
スピード違反から逃れる方法「ごねる」を白バイ隊員が伝授
覆面パトカーの見分け方は追い抜くクルマの車内
駐車違反で出頭しないデメリットはあるか?
交通違反で青切符をサインしないと拒否したその後は?
歩道は駐車禁止でも警察は植込みで駐禁を取り締まらない?

情報提供元:ラジオライフ
記事名:「2台1組の白バイは新人研修中でじつは警戒が必要