駐車監視員の仕事は、指定区域を巡回して駐禁を見つけると駐車違反標章を貼って取り締まること。そんな駐車監視員の指導者教育に用いられる研修資料が存在します。研修資料は、市民とのトラブルを回避し、駐車違反の取り締まりを円滑に行うためのもの。駐車違反の処理を監視員が行わない状況など多くの事例が掲載されているのです。

駐車違反を別の組に連絡してチェック

研修資料の「監視員が違反処理を行わない状況はありますか?」という質問を見てみると、「運転者が車両に乗車または降車していることを目視していた場合、直後に無人車両となっても同じ箇所での確認作業は行われない」とあります。

駐車監視員が取り締まっているのは、運転者が離れて直ちに運転することができない状態の放置車両。この原則から、駐車違反となるクルマでもドライバーが降りるところに遭遇すると違反処理を行わないようです。

事情通によれば、さらに駐車監視員と会話をすれば完璧といいます。ただし、その監視員が駐車違反の処理を行わなくても、別の組に連絡してチェックしてもらうケースもあるようです。残念ながら、駐車違反の処理は行われるのでした。

駐車違反が弁明書により取り消された

さらに、研修資料には「めまいや吐き気、腹痛によりトイレに行っていた場合は?」という質問に「原則、除外されない」と記載されています。ただし、2012年の事例として例外も載っていました。

それは「自家用車にて走行中、強い腹痛を催した運転者が、このままでは運転に支障を来すと判断。一般道路脇の店舗前に駐車禁止区域と知りつつ駐車しエンジンを切り降車した」というケースです。

「車両後方へ『トイレ中』『すぐに戻ります』などと書いた貼り紙をし、同店舗へ入り店員に事情を伝え、かつトイレ内から最寄の警察へ連絡をして状況を説明。数分後運転者が車両に戻ると駐車標章が貼られていたが、後日送付された弁明書にて詳細を記載、裏付けの捜査後公判に至ることなく違反が取り消された」とありました。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「駐車監視員に一声かけると違反から逃れられる?