アイワの「AR-MD20」は、決して超高性能なラジオではなかったものの、携行性に優れたサイズ、感度の高さなど、小型ポータブルラジオに不可欠な最低限のポイントをきっちり押さえていました。そして何より、家電量販店で購入できる、国内メーカーのBCLラジオだったのです。AR-MD20を詳しく見ていきましょう。
AR-MD20に2万円を超えるプレ値が付く
2018年、新生アイワが小型BCLラジオの「AR-MD20」を発売しました。そして2023年に、アイワがラジオ事業から撤退の気配となり、AR-MD20も終売となったのです。
そんなAR-MD20に市場ではすでに2万円を超えるプレ値が付いていますが、そこまでの価値はありません。なぜなら、AR-MD20には設計の古さや造りの問題があるからです。
最も大きな問題は操作性。ボタンを強く押さなければ反応しないうえ、経年変化でボタンが反応しなくなる、チューニングダイヤルを回す速さでステップが意図せず変化するなど課題ばかりです。
AR-MD20にも高性能を誇る部分がある
このほか、デジタル音量ダイヤルのステップが粗い…など、不満は確かにありました。受信面では、AM波やラジオNIKKEIを受信すると、大きな音が潰れてしまうのです。
対して、AR-MD20のFM波の受信性能は良好で、イヤホン出力の音質は本格オーディオ機器で音楽番組を楽しめる水準ですから、高性能を誇る部分もありました。
AR-MD20が高い評価を得ていた理由。それは小型ポータブルラジオの中で、AM波とFM波ともに比較的高い感度を誇っていたことに尽きます。現在の実勢価格は24,000円です。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「アイワAR-MD20にプレ値が付くほどの価値はない」