2017年の発売以来、安定した存在感を誇るソニーの最高峰ポータブルラジオが「ICF-506」です。シンプルでありながら高い完成度はまさにソニーといえるでしょう。電源オンを表示する緑色LEDと同調時に点灯する赤色LEDは、ICF-506のラジオらしさを演出する表示です。その性能を詳しく見ていきます。
ICF-506はラジオとして機能美を体現
ソニーの「ICF-506」はスイッチ1つ、ダイヤル2つという極限までムダを省いたデザインと、本体サイズの2/3ほどもある直径10cmの大型スピーカーは、まさにラジオとして機能美を体現しているかのようです。
ソニーがDSP方式を採用し始めた最初期の製品で、針式チューニングにもかかわらず、周波数の表示が等間隔を維持したリニアなチューニングゲージと、階段状に周波数が変化する感触には驚きました。
AM/FM波ともに感度は高く、ローカル局であれば本体をグルグル回転させたり、ロッドアンテナを動かしたりしなくても、確実に電波をキャッチしてくれる安心感があります。低域から高域までストレートに伸びた音質は、現在発売されているラジオの中でも間違いなくトップクラスです。
ICF-506は単3形乾電池×3本で35時間
ICF-506の電源/電池ランプと同調ランプは、程良い存在感を放っており、使うほどにその必然性が実感できます。こんなにもシンプルなのに、チューニングを合わせることが楽しいと感じられる稀有なラジオです。
乾電池を含む重さが860gで、ホームラジオと呼ぶにはコンパクトなサイズ感ながら、電源を内蔵しておりAC100V直結で使用可能なのはマル。単3形乾電池×3本でも35時間の連続受信を実現するタフネス設計です。
ICF-506のラジオとしての完成度は極めて高く、1955年に日本初のトランジスタラジオ「TR-55」を誕生させたソニーの底力が凝縮されています。実勢価格は10,000円です。(文/手島伸英)
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「ソニーの最高峰ポータブルラジオが「ICF-506」」