テレビ「L字テロップ」録画すると消せるのか？

台風や地震が多い日本のテレビでは、放送予定の番組をそのまま流し続けながら画面上に台風や地震などの災害情報を表示する「L字テロップ」が表示されることが増えています。L字テロップに表示される情報は台風や地震が起きたときは重要ですが、録画してあとから見るする場合は邪魔なもの。消す方法はないのでしょうか？

L字テロップは画面と一体で消せない

台風や地震などが発生すると、通常の放送を続けながらテレビ画面の左側と下側に最新情報を表示する、いわゆるL字テロップが表示されることがあります。L字テロップについては、1998年に表示方法に関する特許が出願され、2004年に発生した中越地震ではすでに利用されていたようです。

L字テロップが表示されると、台風情報や災害情報を連続して受信できる一方で、放送されているテレビ番組の画面が小さくなることから、L字テロップを消して大画面で見たいという声も少なくありません。

とくに、録画した番組では災害情報の意味はすでに薄れているため、L字テロップを消したいという要望が根強くあります。しかし、L字テロップは放送局から送信される際に番組とL字部分をセットで1画面として送信される仕組み。このため、録画時の設定で消すことはできません。

L字テロップは録画で消去することはできませんが、同様に録画時には必要度が低い緊急速報テロップについては、レコーダーなどの設定で消去できることがあります。正確にはテロップ情報を消去するのではなく、再生時にテロップを表示しない設定がレコーダー側に用意されているのです。

これは、デジタル放送が利用する仕組みのうち、B-CASとACASには緊急速報テロップは放送画面と別情報として送信する「文字スーパー」という機能が用意されているため。ただし、地上波についてはRMPやワンセグでも同じ内容が送信される関係上、この文字スーパーは利用されていません。

つまり、緊急速報テロップの録画で非表示にできるのは現在のところBS放送に限られ、レコーダー側に文字スーパーの非表示設定がある場合のみということ。文字スーパーの非表示対応はメーカーごとに異なり、パナソニックのように対応していないケースもあります。