テレビを買ったときに付属する「B-CASカード」はテレビ視聴に欠かせないもので、テレビに差しておかないと番組自体を見ることができません。それでは、テレビ本体が不要になりB-CASカードが必要なくなった場合や、テレビを売り渡したりした場合、B-CASカードはどのように処理すればよいのでしょう。
不要になったB-CASカードもレンタル品
デジタル放送用のテレビに付属する「B-CASカード」は、テレビを所有する視聴者ではなくB-CASカードを管理するビーエス・コンディショナルアクセスシステムズが所有し、視聴者は同社から貸与される仕組みになっています。ただし、B-CASカードのレンタル料金は無料です。
現在のB-CAS利用規約では、B-CASカードを複数の機器で使い回すことができない規定。そのため、テレビ自体を処分した場合、付属していたB-CASカードは使い道がないことになります。このような場合、不要になったB-CASカードはどのように取り扱えばよいのでしょう。
じつは、不要になったB-CASカードは有効期限切れのクレジットカードと同様に、視聴者側で勝手に切断して破棄しても問題ありません。レンタル品のため、貸し出し元のビーエス・コンディショナルアクセスシステムズも不要なB-CASカードの返却を受け付けていますが、自身で処分した方がお手軽です。
譲渡したテレビのB-CASカードの届け出
処分したB-CASカードから個人情報が漏れるのでは…と心配する人もいるかもしれませんが、その心配は無用。かつて、B-CASカードにはユーザー登録制度があり、処分する際はビーエス・コンディショナルアクセスシステムズに連絡して情報を削除する必要がありました。しかし、2011年3月末でユーザー登録制度は廃止されています。
ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズは、B-CASカードのユーザー登録制度廃止にあわせ、同社が所有していた登録情報はすべて廃棄したとしています。そのため、現在はビーエス・コンディショナルアクセスシステムズはB-CASカードを利用する視聴者の情報は原則、持たない仕組みです。
ところが、テレビなどを譲渡した場合については事情が異なり、規約上はテレビとB-CASカードをセットで譲渡したケースでは、ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズへユーザー変更の届け出をしなくてはいけないという規定になっているのです。
ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズは現在、ユーザー登録やその管理を業務として行っていません。そのため、ユーザー変更届けが視聴者から出されたとしても、ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズは受け取った個人情報をすぐに廃棄しなくてはならないという奇妙な状況が続いているのです。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「譲渡されたテレビのB-CASカードは申請が必要?」