2022年10月に施行された放送法改正を受け、NHK受信契約が2023年4月より改正。NHK受信料の値下げが行われました。同時に、新受信契約で大きく変わったのが、NHK受信契約の未契約世帯に割増金を請求できるようになること。じつはその裏で、NHK受信料の延滞利息の取り扱いについても改正されていたのでした。

NHK受信料の割増金の範囲が拡大した

2022年12月、NHK受信契約の内容を定めた「日本放送協会放送受信規約」について、NHK経営委員会はNHK執行部から提案された改正素案をそのまま変更案として可決。2023年4月から新受信契約が施行されました。

NHK経営委員会とは、NHKの運営方針を最終的に決めるための委員会で、NHK受信契約の変更や会長の指名などNHK運営に重要な内容については原則としてNHK経営委員会の議決が必要となっています。

新受信契約では、NHK受信料の割増金の範囲を拡大。NHKのテレビ放送を受信できる設備を設置後、翌々月までにNHK受信契約を結ばない場合は正規の受信料に加えその2倍にあたる割増金を請求できることが大きな変更点でした。

NHK受信料の延滞利息を請求しない場合

しかし、新受信契約では未払いのNHK受信料にかかる延滞利息についても変更が行われました。それまでのNHK受信契約では、2か月ごとに支払うNHK受信料を3期以上滞納した場合、視聴世帯は1期ごとに2.0%の延滞利息をNHKへ「支払わなくてはならない」という規定でした。

ところが、2023年4月に施行された新受信契約では、延滞利息についてNHKが「請求することができる」という内容に変更。つまり、延滞利息は必ず支払うものではなく、NHKの裁量次第で延滞利息を支払わずに済むケースが出てくるのです。

この変更について、NHK執行部の説明資料では「延滞利息も事情により請求しない場合があることを明確にするため」と変更理由を説明しています。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「NHK受信料値下げの裏で改正された延滞利息とは