警察ドラマでおなじみの「捜査一課」は、刑事部にある部署。刑事部とはその名の通り刑事事件を扱う部署で、刑事と呼ばれる職員が所属しています。このうち、殺人や強盗といった強行犯を扱うのが捜査一課です。一課と名が付いているからには二課や三課が存在するはず。二課や三課の仕事を見ていきましょう。

捜査二課は振り込め詐欺などを担当

警察の刑事部には「捜査一課」のほかに「二課」と「三課」、そして「四課」があります。捜査一課が強行犯を扱うのに対して、捜査二課は知能犯、捜査三課は盗犯、捜査四課は暴力団等の取り締まりが担当です。

捜査二課の知能犯とは、詐欺や通貨偽造、贈収賄といった金銭・経済・企業犯罪のこと。選挙違反も二課の担当です。振り込め詐欺などの特殊詐欺も担当しています。

捜査二課が扱う知能犯と他の刑事犯との大きな違いは、犯罪が綿密な計画に基づいて行われる点。その計画の中には、犯行が発覚した時の対処法も盛り込まれているケースがほとんど。捜査二課の刑事には緻密な捜査が求められます。

捜査三課の盗犯とは窃盗を指し、空き巣や引ったくりから万引き、自転車泥棒まで、対象は多岐にわたります。盗犯は同じような手口で行われることが多く、家宅侵入や窃盗の手口を捜査する「手口係」という部署があるほど。また、三課の特徴として、犯罪件数の多さも挙げられます。

捜査三課は所轄と連携した捜査が必要

小さな盗犯は交番や所轄で対処するため、本格的な捜査は行いません。とはいえ、自転車泥棒や万引き犯が実は大きな事件に関わっていた事例もあります。このため、捜査三課は本部と所轄が連携した捜査が求められます。

最後の、捜査第四課は広域指定暴力団や外国人犯罪などを扱う部署になります。いわゆる「マル暴」です。警視庁では、組織犯罪対策部四課として独立しています。

ちなみに、組織犯罪対策部は一課が主に不法滞在や不法就労などの来日外国人犯罪組織を取り締まり、二課は来日外国人による殺人・強盗などの重要犯罪を捜査、三課は暴力団に対する規制や追放などの排除が担当です。

そして、四課が暴力団壊滅を目的とした取り締まりを行い、五課は銃器薬物対策を担当。これに加え、犯罪対策特別捜査隊が偽造パスポートなどの調査を行います。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「殺人事件は捜査一課で二課や三課が担当するのは?