確定申告のタイミングが近づいてきて、領収書の整理を行いたいという人は多いはず。そして、そんな領収書整理で直面する課題のひとつが、ETCで支払った高速料金の領収書が手元にないことです。期限が近づいてからでは、大慌てする事態になりかねません。じつは、ETCには領収書代わりとして使えるサービスが存在するのでした。

ETC利用証明書は領収書と同様の扱い

高速道路を現金利用した場合、料金所で通行料金の領収書が発行されるのが一般的です。一方、ETC利用の場合は無人のゲートを通過するだけ。料金所で一旦停止したり、現金のやりとりがないぶん便利ですが、領収書は受け取れません。

領収書がないと、サラリーマンであれば会社の経費精算に使えない、自営業の場合は確定申告での経費にできない…という問題が出てきます。この時、ETC利用で領収書の代わりに発行できるのが「ETC利用証明書」です。

ETC利用証明書は厳密には領収書ではないため、確定申告に使えるか心配なところ。そこで、税務署に確認したところ、ETC利用証明書は領収書と同様に扱われるので問題ないとのことです。

ETC利用証明書をSA・PAで印刷する

ETC利用証明書を発行する方法は2つあります。1つは高速道路のSA・PAに設置された「ETC利用履歴発行プリンター」を使う方法。ETC利用履歴発行プリンターは、インフォメーションカウンターがあるSA・PAを中心に設置され、機械へETCカードを挿入してカード内に保存された利用履歴を印刷する仕組みです。

ETCカード内には、過去約100回分の利用履歴が保存されていて、その分についてはすべてETC利用証明書の発行が可能です。とはいえ、ETC利用履歴発行プリンターは利用1回ずつボタンを押して印刷する仕組みのため、何十枚もまとめての印刷となると手間も時間もかかります。

また、ETC利用履歴発行プリンターを使うためにSA・PAまで走行した分については、料金が未確定のためETC利用証明書が発行できないという問題もあります。すぐに経費精算をしたいといったケースに対応できないことが難点です。

ETC利用証明書をPDFにして印刷する

ETC利用証明書を手軽に入手するために活用したいのが、2つめの「ETC利用照会サービス」です。あらかじめ会員登録とETCカード登録を行うことで、Web上から過去15か月間のETC利用分の明細を確認できます。ETC利用証明書も発行可能です。

ETC利用照会サービスで確認できるのは、ETCカード内に保存された履歴ではなく前日までにETC料金サーバーに蓄積された情報になります。ETC利用証明書は毎月ごとにまとめてPDFにすることができ、ETC利用履歴発行プリンターと比べて印刷の手間がだいぶ省けるでしょう。

なお、ETC利用照会サービスの会員登録時には、ETCカード番号だけでなくETC車載器番号が必要ですが、レンタカーやカーシェアの番号を利用して登録可能です。ETC車載器番号は、車検証などと一緒に車内に保管されているETCセットアップ時の書類に書かれているので、それを控えて会員登録時に利用します。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「ETCで走行した高速料金の領収書を入手する方法