
高速道路の料金所をノンストップで通過できるETCは、四輪車のドライバー以上に二輪車ライダーにメリットがあるといえます。しかし、二輪車用のETC車載器は四輪車のそれと比べ高く、四輪車用ETC車載器を二輪車に取り付けたいというライダーも少なくありません。実は、四輪車用ETC車載器は二輪車に取り付けられないのです。
二輪車用のETC車載器は申込用紙も別
ETCを利用するために欠かせないETC車載器は、3軸以上の大型車を含む四輪車用と、125cc以上の自動二輪車が利用する二輪車用とがモデルごとにはっきり区別されています。ちなみに、125cc未満の自動二輪車に関しては、走行可能なETC対応路線も存在するもののセットアップはできません。
四輪車用ETC車載器と二輪車用ETC車載器では、セットアップ対応店も異なり、申込用紙も別です。さらに、四輪車用ETC車載器を自動二輪車へ、逆に二輪車用ETC車載器を四輪車用へセットアップしようとすると、申し込み段階でチェックされ受け付けられない仕組みです。
この区別が行われている理由について、「ETC総合ポータルサイト」では、「四輪車用の車載器を二輪車に設置することは、防水性・防塵性・耐振動性の確保が不十分なため、誤作動を引き起こし通信エラーとなり開閉バーが開かないなどの危険性が高まります」と説明しています。
二輪車用ETC車載器の製造メーカー2社
カー用品店などで売られているETC車載器の価格を見ると、四輪車用は1万円以下から購入可能である一方で、二輪車用は一番安いモデルでも約2万円で、価格に倍以上の開きがあります。このような価格差がある理由には、防水性・防塵性・耐振動性が求められるという点だけでなく、参入メーカーが少ないことも背景にあります。
現在、二輪車用ETC車載器を製造するのは日本無線・ミツバサンコーワの2社のみで、パナソニックや三菱電機をはじめ数多くの会社が製造している四輪車向けETC車載器とは競争条件が違います。それでも、現在は競争があるだけましで、ミツバサンコーワ参入以前は日本無線の独占状態でした。
日本無線1社が二輪車用ETC車載器を製造していた時代、その実売価格は3万円を超えていました。そこに、ミツバサンコーワが実売価格約2万円で参入したことで、現在は日本無線製ETC車載器も廉価モデルはほぼ同価格です。とはいえ、二輪車ライダーが高価なETC車載器を買わされ続けている点は変わりはありません。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「四輪車用のETC車載器はなぜ二輪車で使えない?」