2025年1月現在、国内メーカーでハンディ受信機を製造しているのは、アイコムとアルインコ、そしてエーオーアールの3社で、現行モデルは計5機種です。ハンディ受信機が常に10機種以上ラインアップされていた2010年代初頭に比べれば半分以下ですが、2023~2024年にかけての盛り上がりは“うれしい誤算”といえるでしょう。

2025年ハンディ受信機は6機種で幕開け

そして、中華ハンディ機「UV-K5」シリーズがブームになりました。海外製の無線機なのですが、国内エンジニアが開発したファームウェアを導入することで送信機能がプログラム上で封じられ、受信機化して合法的に使用できるようになるのです。

中国の通販サイトAliExpressを通じて1,000円台から3,000円台と安価に入手できたこともあり、受信マニアだけでなく、ファームウェアの書き替えというハッキング的な要素が受けて、ガジェットマニアも注目しました。

2025年のハンディ受信機界は、入門モデルとなるアナログ機のアイコム「IC-R6」とアルインコ「DJ-X82」、アナログ機の上位モデルとなるアイコム「IC-R15」、デジタル機はアルインコ「DJ-X100」とエーオーアール「AR-DV10」。これに中華ハンディ機を加えた、6機種で幕を開けました。

2023~2024年のハンディ受信機の動向

ここで2023~2024年のハンディ受信機の動向を振り返ってみます。2023年は、裏コマンドにより多くのデジタルモードに対応し、操作性と安定性に優れたDJ-X100の登場が最大の話題でした。その年末には、エアーバンド受信を狙ったアナログ機の最高峰として、IC-R15が発売。2波同時の受信&録音が可能ということで、つい最近まで品薄状態が続いていました。

2024年になると、IC-R6が独占していた入門モデルの市場に、ライバル機となるDJ-X82が急襲! エアーバンド受信に特化したメモリー&バンク構成に一新した「DJ-X82A」を追加して、ロング&ベストセラーのIC-R6を猛追しています。

デジタル機ではDJ-X100の登場で苦戦していたAR-DV10が、ファームアップでホワイトニングコードの自動追従を実現。デジタル受信の主役となったDJX100に追いついたのです。しかし、これに負けじとDJ-X100は、2025年1月に操作性の向上を中心とした、大幅なファームアップを実施。そして国内メーカーが切磋琢磨している間に、中華ハンディ機も微妙な進化を見せ、受信機化のシステムもリニューアルされました。

【関連リンク】
ディズニー無線でランドの裏側が覗ける通話の中身
PC受信ソフトの定番「SDR#」のインストール法
受信機なしでパソコンでエアーバンドを聞く方法
消防無線のデジタル化で逆にアナログ波が普及?
DJ-X7を「見つけたら即買い」は何がすごいのか?

情報提供元:ラジオライフ
記事名:「現行のハンディ受信機6機種のラインアップとは