
軍用機が交信するミリタリーエアーバンドは、コールサインの付け方も民間機のエアーバンドとは違っています。民間機の大半を占める定期便を運航する航空会社の旅客機は、コールサインが明快です。世界共通で「航空会社名+便名の数字」で構成されています。コールサインから運航会社が、便名から出発地と到着地が分かります。
コールサインはニックネーム+数字
ミリタリーエアーバンドのコールサインの付け方は、航空・海上・陸上の3つの自衛隊で微妙に異なるのですが、基本は「ニックネーム+数字」です。
航空自衛隊と海上自衛隊のネーミングはとても似ており、部隊のニックネームを使います。航空自衛隊は、「飛行隊」単位でニックネームを付けます。
以前は1つの航空隊に1つのニックネームだったものが、最近は複数のニックネームを持っている部隊も出てきています。任務に応じて使い分けているのか、ランダムに付けているのか…詳細は不明です。
部隊ごとのニックネームに、通し番号になっている2ケタの数字を付けます。例えば、小松基地の第303飛行隊のコールサインは「イーグル01」になります。
陸自はコールサインから機種がわかる
なお、救難隊は機種共通のニックネームで、救難捜索機のU-125Aが「ライジン」で、救難ヘリのUH-60Jが「フウジン」になっており、それぞれ2ケタ数字を加えます。
海上自衛隊のニックネームは「航空隊」単位で持っています。航空自衛隊と同様に、ニックネームに2ケタの数字を付与しますが、「機番号」の下2ケタを使うのが特徴です。
機番号は民間機では「機体番号」と呼ばれるもので、機体固有の番号になります。鹿屋航空基地の第1航空隊のP-1(機番号5535)のコールサインは「ジュピター35」です。
陸上自衛隊には、装備しているヘリごとに共通のニックネームがあります。そのため、コールサインから機種が分かります。機種別のニックネームに機番号の下3ケタを付けます。対戦車ヘリAH-1S(機番号73408)は「アタッカー408」です。
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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「ミリタリーエアーバンドのコールサインの付け方」












