2022年10月にリリースされたMeta Quest Pro。

いったい”Meta Quest Pro”はどのようなVRゴーグルなのか?

このページではそんな、Meta Quest Proについての情報をまとめました!



Meta Quest Proとは?

Meta Quest Proとは?

Meta Quest Proは、Meta社が2022年10月にリリースしたスタンドアロン型VRゴーグルです。

開発時点で「Project Cambria」というコードネームで知られており、世界的に注目を集めていました。

Questシリーズのハイエンドモデルであり、Meta社としては初のビジネス向けVRゴーグルです。

  • ・VR用に最適化された新しいQualcomm Snapdragon XR2+プラットフォーム
  • ・12GBのメモリ
  • ・ストレージ256GB
  • ・効率的な放熱機構

を搭載するなどパフォーマンスの高さが追求されており、Quest2の1.5倍という高い動作性を実現しています。

>>Meta Quest Proの商品ページ

Quest2とは何が違う?

Quest Proはいくつかの点で定番のQuest2とは異なる点があります。

どんな点で違いがあるのか簡単にまとめました。

1.MRゴーグルとしても利用できるカラーパススルー機能

MRゴーグルとしても利用できるカラーパススルー機能

Quest Proはパススルー機能がQuest2に比べて大きく進化しています。

パススルー機能のためにカメラを前面に3基、側面に2基搭載しています。

前面3基の内2基はモノクロカメラで、中央に配置された残り1基がフルカラーカメラという独特の構成なのが特徴です。

この点で、モノクロカメラのみを外部カメラとしていたQuest2と異なります。

2基のモノクロカメラにフルカラーカメラの色を重ねることで、フルカラーパススルーを実現しています。

フルカラーパススルーになったことで、周囲の外部環境を現実と同じくフルカラーで把握できるようになりました。

また、Quest2向けに開発されたパススルー機能を活用するアプリを、Quest Proではフルカラーで利用することができます。

さらに、カラーパススルーとセンサーシステムを組み合わせることで、高品質なMR体験が可能です。

2.パンケーキレンズを搭載しコンパクト化

パンケーキレンズを搭載しコンパクト化

Quest Proでは光学系にパンケーキレンズが採用されているのも特徴です。

パンケーキレンズとは入ってくる光を折りたたむことによって、像を結ぶための距離を削減することができるレンズです。

通常のフルネルレンズを使っているQuest2と比較すると、VRゴーグルの厚みを40%以上薄くすることに成功しました。

そのため、Quest2と比べてQuest Proは大幅なコンパクト化を実現しています。

ゴーグルのサイズをコンパクト化してもなお、

  • ・1インチあたりの画素数を37%アップ
  • ・1度あたりの画素数を10%アップ

と、グラフィック性能も向上しています。

3.自分の表情を3Dアバターに反映させるフェイストラッキング

自分の表情を3Dアバターに反映させるフェイストラッキング

Quest Proには外部カメラだけでは無く、ユーザー自身の顔面をとらえるカメラも搭載されています。

この内部カメラによって

  • ・表情の変化
  • ・視線の動き

をトラッキングし、メタバースで利用するMetaアバターの表情にリアルタイムで反映できます。

Quest2でも3Dアバターを使ったソーシャル体験はできましたが、表情の変化までは表現し切れていませんでした。

新機能によりMetaアバターを通して、仮想空間でも自然で人間らしいコミュニケーションをとることができます。

4.重量バランスを改善し疲労感を軽減

重量バランスを改善し疲労感を軽減

Quest Proではバッテリーがヘッドバンドの後部に配置されています。

Quest2の時はバッテリーなどすべての機器がゴーグル部に集約されていたため、前方に重さが集まっていました。

しかし、広報にバッテリーが配置されたことにより、重量バランスが向上、首や肩への負担が軽減され、長時間装着しても疲れを感じにくくなりました。

5.装着スタイルが変更され、顔面への負荷も軽減!

装着スタイルが変更され、顔面への負荷も軽減!

Quest Proを装着して感じる最大の変化は、顔面への負荷が軽減されているという点です。

ユーザーの体に接する部分が額や後頭部だけになっていて、HoloLens 2などMRグラスのようなデザインとなっています。

目の周辺部分のクッションが無くなり、Questシリーズの従来品のような顔面の圧迫感が無く快適に利用できるようになりました。

側面や下部の視界を遮るクッションが無くなったことで、ゴーグルを装着したままでもタイピングやスマホの操作も簡単にできます。

また、Quest2のようなVRゴーグルとしての没入感が必要な場合には、同梱されているマグネット式の遮光ブロッカーが便利です。

6.コントローラーが一新!トラッキングリングがなくなる

コントローラーが一新!トラッキングリングがなくなる

Quest Proのコントローラー「Meta Quest Touch Proコントローラー」も従来品から大きな変更が加えられています。

特に一目でわかる変更点が、トラッキングリングがなくなっていることです。

その代わり、Touch Proコントローラーには3基のカメラセンサーが搭載されています。

このカメラセンサーによってコントローラー自体が単独で位置特定を行うことができ、より精密なトラッキングが可能です。

Quest2ではコントローラーが本体のセンサーの範囲外に出るとトラッキングができなくなってしまいます。

対して、Quest Proではコントローラーそのもので位置を特定できるのでトラッキングできなくなるということがありません。

例えば、手を背に回すという動作もしっかりとアバターに反映させることが可能です。

Quest Proで体験できることは?

ビジネス用途中心の利用が想定されたQuest Proでは、これまで以上に高品質なXR体験ができるようになりました。

1.建築や製造業などのデザインを効率化!

建築や製造業などのデザインを効率化!

ビジネス用途を中心に開発されたQuest Proが威力を発揮するのはデザインの場面です。

より高性能なチップセットを搭載し、ディスプレイが高解像度化したことで、よりリアルな3DCGのオブジェクトを表現できるようになっています。

また、MR機能を活用してデザインしたオブジェクトや建物を、現実の空間に配置してデザインを確認することも可能です。

例えば、部屋や建物のデザインができる『Arkio』では、MR機能を使って家具の配置や壁や窓の位置の確認ができます。

コントローラーも、

  • ・トラッキング性能が向上
  • ・ペン先をつけて、スタイラスペンとして利用可能

といったことから、文字やデザインを思い通りに仮想空間に描くことができます。

3Dデザインアプリ『Gravity Sketch』ではスタイラスペンやMR技術を活用することで、Quest2よりもデザインを細かいところまで自由に行えるようになりました。

2.メタバースを活用したプレゼンやコミュニケーションも進化!

メタバースを活用したプレゼンやコミュニケーションも進化!

Meta社はメタバースの開発に注力しているだけに、Quest Proでのメタバース体験も進化を遂げています。

フェイストラッキング機能によりMetaアバターに表情が反映されるようになったため、メタバースでの言語以外のコミュニケーションがリアルなものになります。

バーチャル観光アプリ『Wooorld』ではMetaアバターを使ってフレンドと一緒に世界中の観光地を巡りながら思い出作りを楽しむことができます。

カジュアルな会話はもちろんビジネスでのプレゼンテーションでも、表情を付けることより現実に近い意思伝達が可能です。

メタバースを使ったバーチャル会議アプリ「Horizon Workrooms」では、仮想空間のワークスペースでオフィスから離れたまま出勤しているかのように同僚と仕事ができます。

Metaアバターを通して同僚のプレゼンテーションにリアクションしたり、休憩時間のひとときに雑談を楽しむことも可能です。

自宅でバーチャル会議に臨むときはVRモードで、オフィスや現場で参加する場合はMRゴーグルとして利用するなどといったこともできます。

3.VRゲームだけでなくMRゲームも楽しめる!

VRゲームだけでなくMRゲームも楽しめる!

Quest ProはQuest2のアプリにも対応していて、Quest2用のVRゲームも遊ぶことができます。

  • 『Beat Saber』
  • 『SUPER HOT VR』
  • 『Among Us VR』

といったVRゲームの定番タイトルから最新作もプレイ可能です。

また、MRゴーグルとしても使えるQuest Proの特性を発揮するタイトルも用意されています。

・パズルゲーム『Cubism』

・『The World Beyond』

では、自宅の環境の中で仮想パズルを解いたり、キャラクターと遊ぶことができます。

さらに、VRゲームではおなじみの『I Expect You To Die』シリーズのMR版『I Expect You To Die: Home Sweet Home』が発表されたのも注目です。

これまでは仮想現実の世界で爆弾処理などのパズルを解いていたものが、複合現実の技術により自宅が命を懸けた脱出ゲームの舞台となります。

まだ、MRゲームは数が少ないですが、Quest Proをきっかけにリリースが増えそうです。

4.動画視聴もお手のもの!

もちろん、Quest Proでは動画視聴も楽しめます。

ゲームと同様に

  • ・YouTube
  • ・Bigscreen
  • ・NetFlix
  • ・Amazon Prime Video

といったQuest2用の動画アプリもQuest Proで利用可能です。



MetaQuest Proはどこで買える?価格は?

Meta Quest Proの概要

Meta Quest ProはMetaの公式ストアで購入可能です。

Quest2では正規代理店となっている家電量販店でも購入できましたが、Quest Proは現状公式ストアでのみの販売となっています。

価格は226,800円

ビジネス用途が主体の法人向けであるため、これまでのVRゴーグルと比較するとかなり高額です。

Meta Quest Proの概要

  • 解像度:片目1,832×1,920
  • 視野角:水平106º × 垂直96º
  • リフレッシュレート:90Hz
  • パススルー:フルカラー
  • ディスプレイパネル:ローカルディミングバックライトを備えたLCDパネル2基
  • レンズ:パンケーキレンズ
  • IPD(瞳孔間距離)調整:55~75 mm
  • ストレージ:256GB
  • メモリ:12GB
  • SoC:Snapdragon XR2+ Gen1
  • トラッキング:インサイドアウトトラッキング方式
  • コントローラー:Meta Quest Touch Proコントローラー 2個
  • コントローラーのトラッキング方式:コントローラー内蔵カメラとSoCによるトラッキング
  • バッテリー駆動時間:最大2時間
  • 寸法:265mm* (奥行き) x 127mm (高さ) x 196mm (幅)
  • *ストラップを最も短くした場合の奥行き
  • 重量:722g
  • 価格:226,800円

まとめ

業界の注目を集める中リリースされた、Meta社の最新VRゴーグル「Quest Pro」。

  • ・カラーパススルー機能
  • ・自前のセンサーを搭載したコントローラー
  • ・フェイストラッキング機能
  • ・MRゴーグルとしての機能強化

といった特徴があり、製造業からデザイン、オフィスワークまで幅広いビジネス用途に対応可能です。

従来のQuestシリーズのVRゴーグルとは一線を画すモデルといえそうです。








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情報提供元:VR Inside
記事名:「MetaQuest Pro 情報まとめ!Metaの最新VRゴーグルとは?