ようやく蒸し暑くて寝苦しい日々から解放されつつありますが、皆さんはぐっすり熟睡できていますか?

日本は先進国33か国の中で睡眠時間が一番短く、特に女性は慢性的な睡眠不足が指摘されています

そんな中、一般社団法人ウェルネス総合研究所は、日中のパフォーマンスや健康に影響を与える睡眠と“睡眠バランス”の重要性を啓発する「睡眠バランス研究Project」を発足。睡眠に関する意識と実態を調査しました。

この興味深い調査結果と、“睡眠バランス”の重要性と解決策に関する説明会の模様をご紹介します!

 
「睡眠に関する調査結果」で重大な思い込みが明らかに!


今回の「睡眠に関する意識と実態調査」は全国の10~60代の男女1,200名が対象。

まず「睡眠に関する悩みがあるか?」との質問には全体の約7割が何らかの悩みがあると回答。

しかし対策をしているのは約半数しかおらず、一方で対策しても効果を感じている人は2人に1人という結果も。



ところで、睡眠には比較的浅めのレム睡眠と深めのノンレム睡眠の2種類があり、ノンレム睡眠の中でも一番深い深睡眠があることをご存じでしょうか?

今回の調査では「睡眠の質を高めるためにはレム睡眠よりも深睡眠を多くとることが重要か」という質問に、6割以上が「はい」と回答しました。

回答者の半数以上がレム睡眠よりも深睡眠の方が大事と思っているようです。確かに、一番深い眠りが多いほうがぐっすり寝ていそうなイメージがありますよね。

 
意識したい“睡眠バランス”!質の高い睡眠の条件とは?


「実はぐっすり眠ることだけでは不十分で、質の高い睡眠とは言えない」と教えてくれたのが睡眠コンサルタントの友野なお先生。

ノンレム睡眠は睡眠のはじめに現れ、ステージが1から3まであり、最も深いステージ3が深睡眠と呼ばれます。

この時に成長ホルモンが分泌され、身体をメンテナンスしてくれたり、ニュートラルにしてくれたりするのだそう。

レム睡眠は感情や思考の整理を行い、心を整えてくれる役割があり、睡眠の後半に出現。覚えている夢を見ている時が多く、すっきりした目覚めにもつながるのだとか。



友野先生によると、深睡眠を含むノンレム睡眠とレム睡眠、身体と心を整える2つの睡眠がしっかりとバランスよく出現することが、質の高い睡眠なのだそう。

特に女性はホルモンバランスや妊娠・出産、更年期などの影響で睡眠の質が不安定になりやすい傾向にあるので、注意が必要だそうです。

 
睡眠の質を上げる解決策を専門家が伝授!
今回の説明会の前に、高精度睡眠測定ができるスマートウォッチ「HUAWEI Band 8」で筆者の入眠・覚醒状態・睡眠の持続時間などの睡眠データを計測してみました。



その結果、筆者は睡眠時目が覚めた回数が5回で、標準より多いという傾向が明らかに。

全体的に深い睡眠が少なく、浅い睡眠が多いこともわかりました。



友野先生によると、夜中に何度も目が覚めてしまう人は、寝具環境を整えると良いそう。身体を支える靴のように、全身を支える寝具であるマットレスは特に大事で、合わないもので寝ているとじわじわと身体にダメージが出てしまうのだとか。

また、「パジャマを着ることで寝心地や熟睡感が全く違ってくる」とも教えていただきました。

そのほか、熟睡感が得られない人はストレス対策や身体を動かすことが大事で、朝すっきり起きられない人は、同じ時間に寝て同じ時間に起きることを実践すると良いそうです。

さらに睡眠の質を下げる要因を知り、避けることも有効で、不規則な生活やアルコール、寝る前のスマホ、日中の運動不足と就寝直前の激しい運動などは避けたほうが良いと教えていただきました。



睡眠市場は広がりをみせており、睡眠計測の便利なグッズや最新のデジタル機器なども増えています。

まずはこうしたツールを活用して、自分の睡眠を正しく知ることが良い睡眠への近道です。

心も身体も健やかな状態でいられるよう、今一度睡眠に関する生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

情報提供元:ANGIE
記事名:「深い眠りだけでは不十分!? 心と身体を整える「質の高い睡眠」のために必要なことって?