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    2018.12.19 20:00 BUSINESS LIFEビジネス・マネー

    睡眠効率「だけ」優秀でも意味がない!|最高の体調-パレオな男に聞いてみた-


    「最高の体調を手に入れて、もっとパフォーマンスを高める」には何をすればいいのか? 『最高の体調』著者・鈴木祐氏(愛称:パレオな男)のアドバイスをもとに、ビジネスライフ社長がさまざまなミッションにチャレンジしながら情報をお届けします。 第2回のテーマは、前回に引き続き「睡眠」について。睡眠時間を圧迫しがちな飲み会の対処法や、鈴木氏が飲み歩きをやめたきっかけなどをご紹介します。

     

    社長、最高の睡眠を目指す(後編)

    ◆前編はこちら→「6時間睡眠でも脳疲労がつきまとうのはなぜ?|最高の体調-パレオな男に聞いてみた-vol.1」

    前回、鈴木氏から「寝ても取れない脳疲労の原因」「オススメ睡眠ガジェット」を教わった小早川社長。睡眠の問題点を正確に知るため、 「まずはガジェットを使って、次回の会議までに睡眠データを集めてみましょう」 という指令を受けていた。はたしてその結果は?

    前回の指令

    ・毎日適度な運動
    ・家ではスマホから離れる
    睡眠サポートデバイス「Oura ring」を入手し、睡眠を計測する

     

    社長、Oura ringに代わる新デバイス購入!

    ——「最高の体調-パレオな男に聞いてみた-vol.1 」後、Oura ringを入手しようとした小早川社長(43)。ところが注文サイトを見るうち、ある問題が発覚した。

     

    「思ったより発送に時間がかかるな……」

     

    まず、リングを海外から取り寄せるのには9週間かかる(2018年10月時点)。さらに、リングサイズ選定キットで指のサイズを測ってから自分のサイズのリングを再発注するという手間が必要だ。

    そこで社長が向かったのは表参道のApple Store

    目をつけたのはAppleが最近買収したという睡眠トラッカー、その名も「Beddit 3 Sleep Monitor」だ。

    beddit睡眠トラッカー | 睡眠を理解する ¥15,800 (税別)

     

    bedditは1本の帯のような睡眠計測デバイス。シーツの下に敷くと自動的に就寝を感知し、「睡眠時間」や「眠りの深さ」「心拍数」「呼吸数」「いびき」などから睡眠の質を総合的に数値化する。

    ベッドを家族で共有していても心臓の鼓動と呼吸の動きで人物を判断し、信号を混同することはない。

    このBedditの買収でAppleが手に入れたデータは、Apple Watchなどの製品に活用されると見られている。ヘルスケア事業はビジネス的にもますます重要になるだろう。

     

    ◆参考記事:「Appleが睡眠計測デバイスのBedditを買収して、実現が期待されること」(Yahoo! JAPANニュース)

     

    無事(?)睡眠サポートデバイスを手に入れた小早川社長。11月某日、鈴木祐氏をお呼びし、さっそく第2回目の会議が開かれた。

     

    睡眠効率「だけ」は超優秀!

    睡眠の課題を正確に洗い出すため、まずは計測結果を鈴木氏にチェックしてもらう。

    睡眠は100点満点でスコア化され、スマートフォン連携アプリに表示される。「総合スコア」が75点以下なら「改善の余地あり」だが、小早川氏の点数は次の通り。

    11月6日(火) 11月7日(水) 総合スコア…67
    睡眠時間…6時間
    睡眠効率…98% 総合スコア…46
    睡眠時間…5時間
    睡眠効率…98%

     

    鈴木「どちらも75点を下回ってますね」

     

    小早川「待ってください! 睡眠効率はいいんですよ。ほぼ100%。寝ようと思ったら気絶するようにすぐ眠れるので、そのせいかなと」

     

    鈴木「睡眠効率はベッドに横になった時間に対する睡眠時間の割合です。小早川さんの場合は入眠までの時間が短い。就床時間と睡眠時間がほぼ変わらないんでしょう」

     

    ◆参考記事:「疲れを取るカギ「睡眠効率」とは?睡眠効率を上げる2つの方法」

     

    鈴木「ただ、睡眠時間は足りていませんね。総合スコアが下がってしまうのも頷けます」

     

    「入浴してから就寝」は守るべきか?

    小早川「最近忙しくてなかなか6時間睡眠を取れないんですよ。夜遅くまで活動しても翌日の出社時間は変わらないし。いまの世の中、6時間以上の睡眠時間を確保している人は少数派じゃないかな

     

    小早川氏の言葉に、同席した編集部員も「私もつい5時間睡眠になりがちです」と同意する。

     

    しかし鈴木氏は、「前回も言いましたが、6時間睡眠は十分とは言えない」と言う。

     

    鈴木「僕はきっちり8時間は眠らないと頭が働かない。

    睡眠時間がそんなに短かったら、僕なら仕事になりませんが……。

    ただ小早川さんの場合、起床時間が変わらないのは良いですね。体内時計をリセットするためには、起きる時間をずらして睡眠時間を確保するよりも、いつも通りに起きたほうがいいんです」

     

    小早川「睡眠時間を確保するなら就寝時間を早めるべきということですよね。

    ただ、夜は疲れすぎて風呂に入れないまま寝てしまうことがよくあるんです。翌朝シャワーを浴びることが多い。

    『寝る少し前に入浴するといい』と聞きますが、やはり夜にきちんと入浴しなければダメですか?

     

    ◆参考記事:「疲れているのに眠れないのは自律神経が原因!くたくたなときこそ湯船につかろう」

     

    鈴木「僕は入浴が夜でも朝でもいいと思ってます。お風呂でリラックスしてから眠りたい人もいれば、目覚めのシャワーがいいという人もいる。最適なタイミングは人それぞれです」

    →NEXT:論文オタクは「朝までゴールデン街」をこうしてやめた

    論文オタクは「朝までゴールデン街」をこうしてやめた

    しかし、何より鈴木氏が問題視するのは「5〜6時間睡眠」。しばしば「12時就寝」の目標を破ってしまうという小早川氏に原因を尋ねると、これからの忘年会シーズンにありがちな答えが帰ってきた。

     

    小早川「仕事相手との飲み会で夜遅くなることが多いかな。交流を深めるいい機会だし、なにより楽しいから断りづらいんですよ。飲み会に行くときの対策とかってないですか」

     

    実は会議当日にも飲み会の予定があった小早川氏。「翌日に響かない飲み方」「おつまみの選び方」などを期待したのだが、鈴木氏からは

     

    「飲みに行かなければいいんですよ」

     

    とストイックすぎる答えが。

     

    「僕も35歳まではゴールデン街で朝5時まで飲み明かすこともしょっちゅうでした。次の日は最悪の気分とコンディションで出社してましたね」

     

    そんな鈴木氏だが、飲み明かしをやめること自体は苦ではなかったという。

     

    お酒はほんの1杯でも健康に悪い、という論文を読んだんですよ。その日から「じゃあやめよう」と思って」

     

    ◆参考記事:「1杯でもダメージがある酒は百薬の長?いやいや、実はたった1杯でも寿命に悪影響かもよ!というメタ分析 」(パレオな男)

     

    データが頭にあると、具体的なリスクを意識して行動できるんです。

    例えば1日睡眠不足になると3日は影響が出る。それを知っていれば夜中の1時半まで飲むリスクをはっきり感じられます。やっぱり知識は大事ですね」

     

    「夜中じゅう飲み会」をやめる最強テクニック

    エビデンスを重視して健康を手に入れてきた鈴木氏の言葉に、小早川氏の表情も引き締まる。

     

    小早川「飲み会をゼロにすることはできませんが、日付が変わるまでには帰宅する習慣をつけたいですね」

     

    鈴木「習慣化ということなら、if-thenプランニングが最強ですよ」

     

    if-thenプランニングは鈴木氏の近刊『最高の体調』にも登場する鉄板テクニック。達成したいプロジェクトに対してトリガーとなる条件(if)と行動(then)をまとめて設定するというものだ。

     

    if-thenプランニングのやり方

    自分が決めたプロジェクトについて、「もしXが起きたら、 Yをやる」といった形式で実行のタイミングをルール化しておく。

    【例】

    ・6時になったら掃除をする

    ・月曜になったら会社の帰りにジムに行く

     

    小早川「”23時になったら(if)『明日出張だから帰ります』と言う(then)”のはどうです?」

     

    鈴木「小早川さん、もともと飲み会がお好きなんですよね。この場合、時刻だけだとトリガーとして弱いです」

     

    if-thenプランニングのコツは強力なトリガー(if)を作ること。楽しい飲み会を途中で退席するには、より「条件」を意識しやすいものがいい。

    しばらくして、小早川氏が唐突に口を開いた。

     

    「じゃあ、英語を勉強しよう!」

    →NEXT:社長、朝活に挑戦?

    社長、朝活に挑戦?

    突然の「英語学習宣言」に戸惑う鈴木氏。しかし、小早川氏の発言には理由があった。

     

    小早川「早朝に学べるオンラインの英会話教室があるんですよ。『朝になったら画面の向こうで講師が待っている』と考えれば、長引く飲み会を退席する気になるんじゃないかと。

    それに、朝ならテレビのバラエティ番組もないので集中できると思うんです」

     

    鈴木「なるほど! やっと文脈を理解できました(笑)

    小早川さんの体質が『朝型』向きかどうかはわかりませんが、いいアイデアですね」

     

    体質によって向き不向きがあるという「朝活」。しかし鈴木氏によれば、一般的に流布する「夜型」のイメージは就寝時間が遅すぎるという。

     

    鈴木「夜型は『夜中に活動する人』を意味するわけじゃありませんから。そもそも私たちの遺伝子は12時以降の活動に対応していません。

    たとえ夜型だったとしても12時には就寝し、遅くても8時には起きたほうがいいです。もちろん休日の寝溜めはアウトですよ」

     

    社長、寝室改造をたくらむ

     

    睡眠スコアを下げる要因を突き止めた小早川氏。しかしスコアを計測するにあたって、障害を感じたこともあったという。

     

    小早川「データを取るのが面倒になるんですよ!」

     

    鈴木「ええ? データはベッドに寝るだけで取れるんですよね?」

     

    小早川「ベッドで寝るのも面倒なときってないですか? ソファで仮眠をとると正確な睡眠時間を把握できないし」

     

    小早川氏の選んだ「Beddit」はベッドに備え付けるタイプのデバイス。就寝場所が定まっていない人が継続してデータを取るのは難しいかもしれない。

    また、早めの就寝を心がけても家族に阻まれる場合があったという。

     

    小早川「寝室ではなく、書斎でストイックに眠ってみようかと。この機会に書斎も改造してみるつもりです」

    絶賛改造中の書斎。まさに「眠りに集中する」ための部屋だ

     

    小早川「寝具にもこだわるつもりなんですが、選ぶコツはありませんか

     

    鈴木「自分の体にあったものとなると難しいですね。

    起きているときと寝ているときは筋肉の使い方が違います。だから、寝具売り場でマットレスの寝心地を試してもあまり意味があるとは思えない。一晩眠って身体データをとってから作られる寝具なら信用できるかなと思いますけど……」

     

    ちなみに鈴木氏が眠っているのは、なんと「床の上」。

     

    鈴木「狩猟採集民族が硬い地面に寝ていたように眠ってみようと。毛布は、睡眠の質が高まるという7kgの『過重毛布』にしてます」

     

    睡眠計測で社長の意識に変化が……?

    「睡眠の質」にぼんやりとした不安を持っていた小早川氏だったが、睡眠をはっきり数値化することで課題を洗い出し、「疲れ知らず」への道を一歩踏み出した。

     

    小早川「データを取ることで自分の意識が自然と高まるのが大事なんですね。睡眠の質はバッチリなんで、睡眠時間を削らないように生活するつもりです。

    でも、超合理的な生活だけだと味気ないな。人生が二回あったら一回は徹底して自堕落に過ごしたい……」

     

    鈴木「それなら、1週間ごとに行動を変えるのはどうです?

    1週間自堕落生活、次の1週間は合理的生活をすればいいんですよ!」

     

    ——さすがは生産性追求に余念のない鈴木氏。自堕落になる方法すら超合理的であった。

     

    睡眠編のまとめ

    ・「睡眠効率」も「睡眠時間」も適切な睡眠が理想的

    ・「入浴してから睡眠」は必須ではない。「疲れで即就寝、翌朝シャワー」も可

    ・科学的データは、悪い習慣を断つきっかけになる

    ・「if-thenプランニング」は飲み会の中断にも有効

    ・自分の睡眠データを取り、傾向を知るだけでも意識が変わる

     

    「パレオな男に聞いてみた vol.3」はいよいよ「筋トレ編」始動。

    「ジム筋トレ」と「自宅筋トレ」の違い、疲労回復筋トレ、脳にも効く筋トレなどをご紹介します。忙しい人にこそオススメな、短時間で「脳神経」を鍛えられる筋トレ法とは……?

    次回もお楽しみに!

     

    『最高の体調』
    (クロスメディア・パブリッシング)

    「読者が選ぶビジネス書グランプリ2019」自己啓発部門に『最高の体調』がノミネートされました。投票期間は2019/1/9まで。ぜひご投票ください!

     

    情報提供元:BUSINESS LIFE
    記事名:「睡眠効率「だけ」優秀でも意味がない!|最高の体調-パレオな男に聞いてみた-

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