一流デザイナーが実践する整理術とは?

 はじめまして、福岡在住大学生のひぐです! 「美女読書」は読書家にとって憧れの場所。そんなメディアに掲載されるなんて夢のようです(ほんとはモデルさんに会いたかった…)

 もとから小説中心に本を読む習慣はあったのですが、本格的にビジネス書に目覚めたのは昨年の長期インターンがきっかけでした。社員さんとの経験値や基礎思考力の違いを感じ、差を埋めるために始めた1日1冊読書。毎日本を読むことによって、色んなものの見え方が変わっていきました。

 この機会に、新しい視点を与えてくれるような本をたくさん紹介していけたらと思っています!

 今回紹介するのは、まさに課題解決における新しい視点を与えてくれる一冊、『佐藤可士和の超整理術』。ユニクロや国立新美術館のロゴを制作したことで有名なデザイナー・佐藤可士和さんの処女作です。

 シンプルでありながら、伝えたいことの「核」が詰まったデザインを生み出し続ける佐藤さん。その研ぎ澄まされたデザインの秘密は「整理術」にありました。

 仕事を円滑に進めて行くためのヒントが盛りだくさん。身の回りの環境や思考にモヤモヤを感じている方にとっての指南書となること間違いなしの一冊です!


佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)
佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

整理術は仕事のパフォーマンスを上げる!

 恥ずかしながら、この本を読む前の僕は「整理=部屋の掃除」というイメージしかありませんでした。読者の方の中にもそう思っている方がいるのでは?

 本書で紹介されているのは仕事における整理術です。整理をすることは仕事のスピードやクオリティに直結すると佐藤さんは言います。それも「整理術を磨いていけばあと10倍くらいはスキルアップできる」と言うほどにです(笑)

 なぜ「整理術」が仕事のパフォーマンスを上げることにつながるかというと、整理することは、問題の本質を突き止めることとほとんど同義だからです。

 問題の本質がわかれば、問題解決のプロセスの半分は終わったようなもの。だからスピードもクオリティも両方アップさせることができるのです。

 ではいったい、佐藤さんが実践する整理術とはどのようなものなのでしょうか?



「佐藤流3ステップ整理術」

 佐藤さんの整理術には、次の3つのステップがあります。

①現状把握

 まずは目の前に出現している「問題」をリストアップしていきます。細かなことでも網羅的にピックアップすることを心がけましょう。

②視点導入

 ①で見つけた様々な問題に対して、「プライオリティ(優先順位)」をつけ、「因果関係」を見出す視点を導入します。これによって様々な問題の根源となる「本質」を捉えていきます。

③課題設定

 今まで潜んでいた問題の本質に対して、真の課題を設定する工程です。②で見つけた問題の本質を解決するために、クリアすべき新たな課題を設定します。

 この3ステップを実践することで、真の課題が目の前に現れ、根本的な問題を取り除くためのアクションがとれるようになるのです。

 このことを大学生である自分にあてはめて考えてみました。

 レポート提出が間に合わない、出席が足りない、テスト前に切羽詰まるなど、大学生は大学生なりに多くの問題を抱えています。

 ほとんどの学生はこうした問題に対して、レッドブルをフル活用したり、出席票を友人に頼んだり、その場しのぎの対応をしてしまうことが少なくありません。

 ここに整理術の3ステップを導入してみます。

  1. 現状把握:レポートの期限が間に合わない、出席が足りない、テスト前の窮地など…
  2. 視点導入:「授業に出席してない→内容がわからない→テスト前に窮地、レポートを溜め込む」という因果関係が考えられる。
  3. 課題設定:授業に出席するために「寝る時間を早くする」という新たな課題を設定する。

 「整理術」の視点を導入したことで、「寝る時間を早くする」という、今まで見えていなかった課題設定が可能になりました。

 寝る時間を早くするという課題が解決できれば、「レポートの期限が間に合わない」「出席が足りない」「テスト前の窮地」といった表面上に見えていた数々の問題を解決することができるはずです。

 これは仕事においても通じる話かと思うので、ぜひ整理の3ステップを実践してみてください!

即実践できる「空間」整理術!

 本著では先ほどのプロセスに則って、次の3つのシチュエーションにおける整理術が紹介されています。

  1. 「空間」の整理術
  2. 「情報」の整理術
  3. 「思考」の整理術

 文字数の関係もあるので、ここでは「空間」の整理術に絞って、即実践できるノウハウをご紹介します! 空間を整理すると、探し物にかける無駄時間が減って仕事の効率もアップするはずです。

①現状把握

 まずは「現状把握」から始めます。1番取り組みやすいのが毎日使っているカバンの整理。現状把握するために、カバンの中身をすべて出してみましょう。

②視点導入

 「空間」の整理において、最も重要なのが「プライオリティをつける」ことです。プライオリティをつけて、極限まで無駄を削ぎ落とすと、意思決定が速くなります。そんな小さな積み重ねが、最終的には仕事のクオリティにも影響するのです。

 ちなみに佐藤さんが普段持ち歩いてる物は、たったこれだけ。

  • 携帯電話
  • 自宅の鍵
  • カードケース
  • 小銭

 みなさんも今持ち歩いている物にプライオリティをつけて、不必要なものはどんどん捨てていきましょう!

 僕も毎日の荷物を見直してみたところ、探し物をする時間を大きく削減することができました。また、物が少ないと自分のすべきことが限定されるので、今できる作業に集中せざるを得なくなり、作業効率もアップした気がします。
 
 読者のみなさんも、今この瞬間にカバンの中身を取り出すことから始めてみてはいかがでしょうか。

整理したから見えるもの

 ネットの普及によって急速に変化してきた現代社会。情報が溢れているからこそ、本当に必要な情報を即座に見つけ出すことの重要性が高まっています。「整理術」はそのためのツールとして間違いなく役立ちます。

 ここでお伝えしたのは本書のほんの一部分。即実践できる整理術を手取り足取り教えてくれる本著、気になる方はぜひ続きを読んでみてください!

執筆者プロフィール

ひぐ
はじめまして!福岡で大学生をしている樋口佑樹と申します。1時間ほどお話した上で「あなたのためだけの1冊を紹介する『ホンサルタント』」として活動しています!福岡限定にはなるのですが、ご希望の以下までご連絡ください^^

・Twitter:@newhigus83153
・Email:higuhigu83153@gmail.com

人生を彩る素敵な1冊との出会いをサポートしていきたいと思っています。よろしくお願いします!


佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)
佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

情報提供元:美女読書
記事名:「作業効率10倍アップ!? 仕事の課題解決に使える佐藤可士和の「超」整理術