ゆとり世代は生きにくい!?
こんにちは、七味唐辛子です。1989年生まれ、現在28歳。小渕元官房長官が「平成」という文字を掲げた年に、わたしは生まれました。そんなおめでたい年に生まれたわたしは、世間一般からは「ゆとり世代」と呼ばれています。
- 土曜日は完全に休み
- 「総合の時間」という授業の開始
- 円周率は3.14ではなく3で統一
「これから、学校はこんなふうに変わりますよ!」と、ある日突然先生から言われても…小さな子供の頭では、それで何が変わるのかなんてわかるはずもありません。ただ「はーい!」と、中身のない元気な返事をしていた記憶があります。
しかしこの教育方針、当時から大人たちの間では「なにそれ!?」という批判の嵐。その批判は「ゆとり教育」そのものではなく、「ゆとり教育を受けたわたしたち」に向けられることもありました。
今はフリーで働いていますが、会社員時代は「これだから、ゆとり世代はねぇ…」なんて陰口を叩かれたことも多々ありますし、初対面で「あ~、ゆとり世代なんだ(笑)」なんて小馬鹿にされたことだってあります。
そんな言葉を耳にするたびに「いやいや、批判の矛先間違ってるから!」と何度憤ったことでしょう!「ゆとり」になりたいだなんて、自分で選んだわけじゃないのに、何でこんなこと言われなきゃいけないの!? ゆとり世代って、実はめちゃくちゃ生きづらい世代じゃん!
そんなストレスを感じていたときに出会った本が、DJあおいさんの『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ!』です。
パラパラとページをめくると、そこにはちょっと耳が痛くなるような、だけど愛のある言葉たちが散りばめられていて、人間関係に悩むわたしに、自分を見つめ直すきっかけを与えてくれました。
ストレスフリーで心地良く過ごすためには、人付き合いを上手にこなすことが欠かせません。本書には、人間関係を円滑にするコミュニケーション方法や意識の持ち方について詳しく書かれています。
特に参考になったのは、次の3つのポイントです。
- 「礼儀」を忘れない
- 「聞き上手」になる
- 「~だから」をやめる
さぁ、これからそれぞれについて、詳しくみていきましょう!
キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ!
1.嫌いな相手でも「礼儀」だけは忘れない
礼儀を忘れないなんて当たり前じゃん! 人間として基本でしょ!…なんて思っていても、本当にできている自信はありますか?
- 若者を「若い」というだけでイビるお局様。
- 頭ごなしに怒鳴り散らす、冴えない上司。
あなたの会社にこんな人がいたら、「イヤだな…」とか「関わりたくないな…」と苦手意識を抱き、目があっても挨拶しなかったり、露骨に冷ややかな態度をとってしまったりする人もいるのではないでしょうか。
自分が「苦手!」と思う相手に対しては、特に礼儀を忘れがちです。でも、本当は苦手な相手にこそ、礼儀を忘れてはいけません。相手によって態度を変えたり、礼儀を守らなかったりするなんて、それこそ大人としてどうなのよ?
本書では、「嫌いな人にまでわざわざ本音を言う必要はありませんし、ありのままのあなたを見せる必要もありません。礼儀だけで付き合っていればいいんです」という意識の持ち方を教えてくれます。
嫌いな相手に対し、我慢して礼儀正しく接しようとするのではなく、「本音なんて見せる必要ないから、とりあえず礼儀だけ守っておけばいいんだ」という意識でいると、いくらか気が楽になりませんか?
2.「話下手」ならキャバ嬢並みに
「聞き上手」になろう
人間関係の話でいえば、上手に会話ができないことに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
実はわたしも人と話すのが苦手です。前職は講師として、人前で話す仕事をしていたくせに、口下手で、会話となると続かない。気の利いたことがサラッと言えたら、もっと友達が多かったのかしら…なんて書きながらくらーい気持ちになってきました(笑)
しかし、全国の口下手の皆様に朗報です! 本書に書かれていることは全く逆。なんとコミュニケーション力には、話し上手であるかどうかは一切関係ないというのです。
コミュニケーションとは「相手の本音を引き出す」こと。相手がどんな反応が欲しいのか、本当は何て言って欲しいのか…を見極め、引き出してあげることが大切なので、話が上手かどうかは関係ないのだそうです。
つまり、口下手な人でも、相手に「気持ちよく話をさせてあげる」ことができればよいということです。
例えば、キャバ譲。仕事で疲れを癒してくれる、オジサマたちにとっては半分夢のような存在です。そんなキャバ嬢が自分の話ばかりしていたらどうでしょう? 美味しくお酒が飲めますか?
自分の話ばかりするキャバ譲は、いくらキレイでも決してトップにはなれません。人に対して興味を持ち、相手に気持ち良く話をさせてあげることができる人こそがNo.1になれるのです。
そのためには、相手の話にどれだけ興味を向けられるかがカギとなります。話している人は「あぁ、この人は興味を持って話を聞いてくれているな」と感じると気分も良く、あれもこれもと色々な話をしたくなるものです。
口下手上等! これからは聞き上手になってやろうじゃない!
まずは相手に興味を持って会話を楽しむことから。そして少しずつ、相手との距離を近づけられたらいいなと思います。
3.「〜だから」とハードルを下げる
小細工はやめよう
人と話していて、何となくイラっとしてしまうことってないですか? 別に嫌なことを言われているわけでも、その人の意見が間違っているわけでもないのだけれど、なぜかイラついてしまう…。
たとえば何かにつけて「~だから」という前置きをする人。
- 「わたし、不器用だからさ…」
- 「俺、運動嫌いだからさ…」
- 「今忙しいから…」
本書では、「~だから」という言葉を使うと、「小細工で自分を良く魅せようという魂胆が見えてしまう」と指摘します。
「ガサツだから」というイメージを植え付けておけば、「あれ、思ったよりもガサツじゃないじゃん!」と思わせることができます。つまりハードルを最初に下げておくことで、その後の印象はぐっと良くなるという仕組みです。
うーん…これは思い当たる節がある…。第一印象のハードルを下げるために「わたし、ずぼらだからさ~」って、正直しょっちゅう言っている…。自分のそんな小賢しい思惑が、まわりをイライラさせているのかもしれない。周囲の皆様ごめんなさい。
まずは「~だから」という言葉遣いをやめてみる。そして、もっと「人から愛される言葉」を選ぶようにする。そうすれば、人間関係が円滑になって、ストレスもちょっとは軽減されるかもしれません。
「人から愛される言葉」の使い方については、ぜひ本書で学んでみてください!
身近な先輩に相談するように本を開こう
怒られたくない。陰口だって叩かれたくない。「最近の若者ってやつは…」という言葉で本当は傷ついている。あぁ、こんな無駄なストレスが溜まるくらいなら昇進なんて興味ない。穏やかに安定して過ごせればそれでいい。
そんな風に思っている若者たちには、ぜひ本書を読んでいただきたいと思います。DJあおい先輩の、優しくも時には厳しい言葉がグサグサと胸にささることでしょう。
今回ご紹介した内容は、ほんの一部分。本書では「仕事ができる、できないってどういうこと?」「そもそも何のために働いてんのよ?」「コンプレックスや劣等感とどう付き合う?」といった疑問に対する答えも、丁寧に書かれています。
人間関係が上手くいかない、自分のやっている仕事に自信がなくなってきた…。そんな悩みをふと抱いたとき、身近な先輩に相談するように本書を開いてみてはいかがでしょうか。
執筆者プロフィール
キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ!
情報提供元:美女読書
記事名:「ゆとり世代で人間関係に悩んでいた私が、DJあおい先輩から教わった生き方のコツ」