人気アイドルグループ私立恵比寿中学の真山りかが、画像生成AIである「Stable Diffusion」を全編にわたって使用した世界初の長編アニメーション映画、『死が美しいなんて誰が言った』に声の出演を果たした。グループ結成15周年を前に、現在の心境、ソロでの声の出演など、話を聞いた。
―私立恵比寿中学、グループは来年で結成15周年になりますが、振り返ってみてどういう期間でしたか?
15周年と聞くと本当に長い年数なので「長くやっているね」「何歳からやっていたの?」と最近はよく言われるのですが(笑)、その瞬間はひたすらもがき続けているので、過ぎるととても長い時間だったなと思います。でも、それほど長かったとは自分では感じてないですね。エビ中は環境がよかったんです。インディーズの期間が短くデビューさせていただいたので、メジャーになってからは12年目になりますから。
それに、まわりの大人の方たちも大きく変わることなく、校長(チーフマネージャーのこと)がいてくれて、音楽担当の人がいて、変わらずにやって来れている部分が多いので、過ぎれば長いですが、あっという間でした。本当に感謝です!
―メンバー、スタッフ、全員で歩いて成長した期間ということですね。
そうですね、エビ中は<永遠の中学生>というキャッチコピーで活動させていただいていて、今年メンバーが10人になってからはさらに<終わらない青春>というテーマも大事にして活動しているのですが、<終わらない青春>だけに、この中では時がストップしている感じがしています(笑)。メンバー10人中、上5人が20代、下5人が10代なのですが、下の子が入ってくれたこの1~2年で、これほど時が進んでいたのかと感じるほど、本当に温かい環境でゆっくり成長してった感じですね。
―ファンの方も優しいと聞きました。
そうですね。ファンの方を<エビ中ファミリー>と呼んでいるのですが、家族のみなさまという感じなんですよね。「授業参観かな?」というくらい、テレビでお仕事の時なども手に汗握る感じで見守ってくれていて。ライブの時は一緒に解放されて、わたしたちも頑張れているのですが、本当に温かい方たちばかりだなと思っています。
―そのグループとは別に、このようなおひとりでの仕事はいかがですか。今回はゾンビになってしまう女の子の役でした。
基本的にエビ中の真山りかで呼んでいただいていると思うのですが、アイドルは何でもチャレンジできることが利点だと思うので、求められていることをやってしまいがちなんです。でも今回に関してはお芝居になるので、お芝居は自分で作るもの。台本があって自分の中で膨らませていくので、ソロのお仕事とは違う緊張感があります。それは難しいことなのですが、一方で楽しみでもあるなと思っています。
―この『死が美しいなんて誰が言った』は、どういう作品でしょうか?
ゾンビウイルスによるパンデミックを題材にしている作品で、実はわたしが演じるユウナは、そうそうにゾンビになってしまうのですが、その中で各キャラクターたちが生きることへの渇望、もがきながらも一生懸命に生きている姿がとても美しくて。それと同時に人間の心の闇が醜くも美しいなとも思える瞬間がある作品なので、ぜひ観ていてだいて自分の死生観を考えていただけたらなと思います。
―怖いだけじゃなく、考えさせられるものがあるということですね。
わたし自身もホラーは苦手で、26年間観たことがなかったんです(苦笑)。でもこの作品は「キャー!」と叫ぶようなホラーではなく、「どう生き抜くか?」ということに重きを置いているので、ストーリーに魅了されると思います。グロテスクなものが苦手な方でも、入りやすい作品かなと思います。
―私立恵比寿中学ですが、たとえばグループの次の15年を考えた時、今の課題や克服したいところはありますか?
グループとしての目標で、再び「さいたまスーパーアリーナ」に立つということを打ち出しています。エビ中は当時の「さいたまスーパーアリーナ」で、メジャーデビュー後のアイドルとして最速記録を出しました。その後すぐにHKT48さんに抜かれてしまったのですが、ステージに立っていた当時は自分たちに勢いがあるとかまったく思ってなくて。本当に成長過程をみなさんに面白がってもらっていたおかげで立てていたことに、大人になってから気付いたんです。大きな規模感でライブをするということは、難しいことなんですよね。
なので、そもそもステージに立てるのかどうかという課題があるのですが、もしも立てた時にどういう自分たちを自分たち自身で見たいのか、もっと具体性を持ってグループに取り組まないといけないと思っているので、それは課題と言ってもいいかも知れませんね。
―その想いをみなさんで共有していく作業が要るわけですね。
そうですね。わたしが最年長で、一番年下が16歳で11歳離れていますので、そもそも見ている景色が違うんです。その年齢差は、確かに悩みではありますね。ただ、それぞれの視点があることは面白く、むしろ今のグループの強みだと思っています。でも目標として進むべきところは同じだから、そこをどうすり合わせながら活動していくかは課題だなと思っています。
『死が美しいなんて誰が言った』
出演:長江崚行、中村ゆりか、真山りか、山田ジェームス武
監督:中島良
脚本:都築隆広・本庄麗子
キャラクターデザイン:六角桂・横井三歩
配給:トリプルアップ
Ⓒズーパーズース
真山りか
10人組アイドルグループ私立恵比寿中学のメンバー。出席番号は3番。アニメ好きでニコニコチャンネル「真山りかのアニメ300%」を開設している。2023年6月一般社団法人アニメツーリズム協会公認の「アニメ聖地88大使」に就任した。
情報提供元:YESNEWS
記事名:「【インタビュー】真山りか、私立恵比寿中学 結成15周年で「再びさいたまスーパーアリーナへ」「ステージに立てた時、どういう自分たちでありたいか考えたい」」