東京・白金台で江戸時代から約400年もの長い間、美しい四季折々の様相で人々を魅了してきた八芳園の回遊式日本庭園。この約1万坪もの広さを誇る庭園を、赤くライトアップすることで幻想的な情景を作り出す秋恒例のイベント「TOKYO RED GARDEN」が、今年も11月23日からスタートした。

2018年から始まった、もみじをはじめとする庭園内のおよそ170本の木々を100のライトで真紅に染める紅葉ライトアップも今年で7回目。「秋、謳う。」をテーマにした今回は、初めての試みとして庭園の景色と光の演出が融合するインスタレーションエリア(フォトスポット)も展開される。

庭園内に点在する円柱状や球状の赤いライトが、約170本の木々を真紅に染める。その幻想的な様は、来場者を一瞬で非日常の世界へと誘ってくれる。

期間中は限定コースメニューも提供

八芳園内のレストラン「Thrush Café(スラッシュカフェ)」では、ライトアップと連動した特別コースメニューなどを提供中。写真の『RED GARDEN DINNERコース』は、素材そのもののおいしさを最大限に引き出した、小栗直也シェフ入魂のメニューが並ぶ。コースに合わせた2種の赤ワインやオリジナルカクテルのグラスを傾けながら、赤く染まった庭園と絶品メニューを味わいたい。

〈前菜〉紅いサラダ

〈スープ〉いろいろ野菜のボルシチ

〈魚料理〉食感を楽しむ宮城アカエイのムニエル 焦がしバターソース

〈肉料理〉熊本あか牛のロースト 人参ピュレとアーモンドソース

〈デザート〉本日のデザート

八芳園の秋の庭園をイメージしたイベント限定カクテル。
(左から)『YOSOOI(ヨソオイ)』(ノンアルコール 1,100円)、『BANSHU(バンシュウ)』(ノンアルコール 1,100円)、『KINSHU(キンシュウ)』(1,200円)
※全て税込、サービス料別

ライトアップイベントは全国に数あれど、これだけの広さの庭園をたった一色だけで照らすというものはなかなかないのでは。しかも、それが秋の紅葉シーズンで赤く色付いた木々を、さらに真紅に染めるというのはほかに例がないかもしれない。通常の多色ライトアップやイルミネーションはカラリと晴れた日に見るのがベストだが、記者が取材したこの日は前夜から降りはじめた雨が上がったタイミングで、うっすらとした自然の靄(もや)がスモークの演出をさらに幻想的にし、まるで異世界にいるかのような錯覚さえ覚えた。秋から冬にかけて、しばらくは不安定な天気が続きそうだが、雨の日には雨の日ならではの情景が広がる八芳園のライトアップを体験すべく足を運んでみてはいかがだろう。

Garden Light Up 概要
開催期間:2024年11月23日(土・祝)〜12月15日(日)
場所:八芳園 庭園にて
時間:日没〜21:00 ※終了時間は宴席の状況により異なる。
料金:無料

情報提供元:舌肥
記事名:「八芳園が秋恒例の庭園イベント『TOKYO RED GARDEN 2024』を開催 今年のテーマは「秋、謳う。」