我が子が成功し、人生を素晴らしいものにしてほしいと思う気持ちは、多くの親御さんが持っているものではないでしょうか。
では、「成功」とは何でしょうか?そして、成功するには何が必要なのでしょうか?アメリカの最新教育論、『成功する子 失敗する子――何が「その後の人生」を決めるのか』(ポール・タフ著) から、決め手となるキーワードをご紹介します。
人生を左右する4つの要素。「誠実さ」が最重要
本書では、私生活や仕事を成功に導く要素として以下を挙げながら、①「やり抜く力」
②「自制心」
③「好奇心」
④「誠実さ」
最も重要なのは、「誠実さ」だと伝えています。
この「誠実さ」とは、五因子理論(科学的に立証された性格診断テスト)で伝えるところの「誠実性」のことです。言い換えれば、向上心があり、努力家で、中途半端を好まず、徹底的にするタイプであること。さらに、意思力や自己コントロール能力が高いという特徴をもっています。こういった特徴を持った人が次に具体的に示す「成功」を勝ち取るということですね。
「誠実さ」が高いとあらゆる場面で好結果
「誠実さ」が高い場合に得られる「成功」は、よくある経済面の成功だけでなく、人生の非常に多くの場面で好結果が出ることを結果とともに示しています。以下に具体的に示しましょう。「誠実さ」が高いと得られるもの
・仕事−年収や仕事への満足感が高い
−面接試験の合格率が高く、転職が成功しやすい
・学業
−テストの成績がよく学歴も高い
・健康
−肥満になる確率が低い
−長生きする可能性がグンと高くなる
・社会・人間関係
−犯罪に手を染める可能性が低くなる
−結婚の満足度が高く離婚率も低い
以上が、全て統計データとともに示されているので、「なんとなくそう思う」とか「理想的にはそうあってほしい」といったものではなく、非常に説得力がある内容になっています。
まとめ
心理学や神経科学をもとにした検証から、「子どもの成功を決めるのは知識ではない。」というメッセージ満載の本書。大人に置き換えても役立つ1冊です。まずは目には見えない「誠実さ」を育むことから始めていきたいですね。ただ、本書には、「どうやって誠実さを育むのか?」の解説が手薄になっている一面もあります。より具体的な方法を実践したい場合は、参考書籍として、『スタンフォードの自分を変える教室』『「やればできる!」の研究』『やってのける』等を手にとってみてください。これらを参考に、例えば「自己コントロールを鍛える方法」などから、「誠実さ」を高めるトライアルを始めてみられてはいかがでしょうか。
Photo:Take my hand By stephanski
Licensed material used with permission by PaleolithicMan
心のスイッチ、見つけよう -HAPPYW(ハッピーウー)-
情報提供元:HAPPY W
記事名:「【アメリカ最新教育論】人生の成功にとって重要なのは「誠実さ」と判明」