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《TUSTING/タスティング》

イギリスのノーザンプトンといえば、"英国靴の聖地"と称される世界に知られる高級靴の産地で、今現在も数多くの歴史ある有名シューズブランドがひしめきあっている場所。

その近郊で創業し、古くからノーザンプトンの高級英国靴ブランドに最上級のレザーを提供し続けてきた老舗レザーブランドがある。

それは英国を代表するレザーブランド《タスティング》だ。

 

《タスティング》は1875年、創業者であるチャールズ・ペティットにより、革鞣し工場として創設された。

その後、ノーザンプトンの靴産業にレザーを提供することで着実に実績を積み重ねた同社は、主要サプライヤーの1つにまで成長していくこととなる。

ちなみに《タスティング》は、今現在もノーザンプトンの靴産業にレザーを提供する主要サプライヤーとして君臨している。

だから、もしかしたらあなたが自宅に保管してあるイギリス製高級紳士靴のレザーは《タスティング》が提供したものかもしれない。

 

1914年になると、順調だった革鞣し工場に危機が訪れる。

そう、第一次世界大戦の開戦、そして運悪く創業者チャールズの死が同時期に重なってしまったのだ。

しかし、チャールズの孫にあたるジョン・タスティングの奮闘により《タスティング》は再び息を吹き返す。

彼は新たな革鞣し工場を設立し、英国内有数の皮革サプライヤーとしての地位を確立していった。

その後もタスティング家はファミリービジネスを貫いており、現在は五代目の当主となるウィリアム・タスティングが社長を務めている。

このタスティング家は英国皮革業協会(レザーギルト)創設時から歴代の理事長を務めてきた家系で、英国の皮革業界でもっとも有名な名門一族として知られている存在。

また、新工場を設立したジョン・タスティングも健在で、英国皮革業協会の理事長(マスター)を務めており、現社長のウィリアム自身も常任理事を務めている。

 

そんな英国レザー業界を代表する名門がオリジナルコレクションを展開しているのをご存じだろうか?

一族の名を冠した《タスティング》ブランドのコレクションは、チャールズ皇太子も愛用する「フィッシングバッグ」やハンティング用の「ガンケース」などのクラシカルなアウトドア製品をは

じめ、上質なブリティッシュテイストのビジネスラインなど、現代のジェントルマンに欠かせない新定番となっている。

イギリスを代表する名門レザーファクトリーのオリジナル製品、ぜひとも一度そのクオリティに触れてみたいものだ。

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情報提供元:men's FUDGE
記事名:「【T】TUSTING