あらゆる場所で自分の写真を目にする機会を増やしたい、、、
ストックフォトカメラマンが初めに気をつけることは、広告写真とエディトリアル写真(報道・出版)の違いを理解することです。エディトリアルのみ使用可能な写真とはいったいどのようなものなのでしょうか?
ここから簡単に説明していきましょう。
広告写真とは?
製品やサービスを広く宣伝するために、写真素材は使用されています。コンセプトやアイデアを伝えるため、広告にとっての強力なツールです。
ほとんどの場合、プロモーションやマーケティングの目的で写真が使用されているため、プライバシー、使用許諾、商標侵害の問題がないか、注意深く検討する必要があります。つまり、顔がはっきりと映っている人や、個人が管理する所有物が写真の中でメイン被写体になっている場合は、必ず許諾を得なくてはなりません。可能であれば、特定のロゴやブランドも避けるべきでしょう。それがどうしてもできない場合は、撮影後レタッチをして取り除くほうがよいかもしれません。
重要なポイントは、映っている人物をあなたが認識できるかではなく、被写体になった人自身が自分だと分かるかどうかということです。たとえシルエットや部分的にはっきりと映っていない人物の場合でも、場所、衣服、または周囲にいる他の人々から、自分自身が映っていることが分かるかもしれません。
個人が管理・所有している場所や建物、著作物についても同じことが言えます。(注:公になっている場所が、必ずしも公共財産であるとは限りません)。判別がつかない場合は、撮影場所の管理者に、商用としての写真撮影に制限があるかどうか尋ねることをおすすめします。
個人が特定できる人物および個人が所有している場所や建物がメインの被写体の場合、もしくは画像の大部分を占める場合は、コマーシャル使用に同意する署名付きリリースが必須となります。同様に、著作権で保護されたロゴやブランドは、その特徴に対して、事前の同意(許可)がない限り、使用を避けるか削除をする必要があります。
大多数の人物に関して:写真の中で、偶発的に集まった人々の群衆が映っており、群衆の中でもある特定の個人もしくは少人数が映し出されていない場合は、モデルリリースが必須ではないこともあります。モデルリリースについて詳しく知りたい場合は、この記事を参照してみてください。
ロゴ:人々の群衆が写っている写真の中に、多くのロゴがある場合、もしくは特定のブランドが何らかの形で強調されていない場合はリスクが大幅に低くなります。また、多くのブランドが同じ親会社によって所有されていることを考えると、たとえ異なるロゴが映っている場合でも、ほとんどが同じ企業のブランドに属している可能性もあります(例えば、コカ・コーラ社はスプライト、ファンタ、シュウェップス、 ダサニ、ミニッツメイドの全てのブランドを所有しています。)
広告使用の例
- 印刷物、デジタルメディアでのキャンペーン広告
- マーケティングおよびプロモーション向けの資料
- 企業プレゼンテーション、パンフレット
- コマーシャル用のウェブサイト
- 製品のパッケージ
- 映画、テレビ
- 書籍、書籍カバー
「エディトリアル」写真とは?
エディトリアル写真は、世の中で起こっている問題や出来事、世界中の人々の関心事を忠実に記録している写真のことです。このような写真は、起こった事象に対して目に見える情報を与えることで、新聞や雑誌の記事、投稿型ブログ、およびその他の状況解説を効果的に裏付けるものとして使用されています。
エディトリアル写真に写っている人々や場所の大半はリリースが取得されていないため、いかなるプロモーション使用にも適していません。ジャーナリズムもしくは情報を伝えるために限った使用となります。大切な事は、特定のニュースイベントや場所、人物に関する記事で使用するには十分な内容が映し出されているかどうかを確認することです。人物の写真は、明確な内容やストーリーを伝えることができているか。エディトリアル写真を選ぶ人たちにとって、変哲もない土地や人物の写真はほとんど意味がない写真となります。
子供について:子供の撮影については、センシティブな面が非常に高くなります。文化的または社会経済的に重要性がある明確なメッセージを伝える必要があります。子供のグループを含む写真は基本的にリスクは低くなりまうが、場合によって条件が変わるため、都度確認をするようにいたしましょう。
チケットが必要なイベントもしくは場所について:入場料がかかるイベントや場所での撮影は、エディトリアル使用目的であっても、管理者の保有している知的財産(もしくは著作権)のために、撮影許可が必須になることがほとんどです。これらのイベントや場所の多くは、プレス公認のメンバーによって制限されており、プレスパス、プロパティリリース、撮影許可、もしくは契約書、組織・団体が発行した代表者のサイン入り書面が、作品納品の際に必要になります。
エディトリアル写真は、広告写真のように過度なレタッチは好まれません。真実性があり、信憑性を保つために真実に基づいた忠実な撮影であることが重要です。色やコントラスト、露出などの調整は許容されますが、写真の内容を変更するようなレタッチは誤解を招き、不正確な情報であると感じられてしまいます。
エディトリアル使用の例
- 新聞、雑誌記事
- エディトリアル特集
- ブログやウェブサイト(説明のため)
- ニュース放送
- ドキュメンタリー
- 教科書
- エッセイと刊行誌
それでは、比較してみましょう。
覚えておくべき一番大切なことは、写真の内容とそれがどのように使われるかということです。まだはっきり決まっていない場合は、同じテーマをもつエディトリアル写真とコマーシャル写真の例を参照してみてください。
例1
コマーシャル写真として使用される場合
- 署名ありのモデルリリース
- 撮影用に取りおろしされたポートレイト
- コマーシャルコンセプト
エディトリアル写真として使用される場合
- モデルリリースなし
- スナップ写真
- 象徴的、文化的イベント
例2
コマーシャル写真として使用される場合
- すべてのモデルが同意し、リリースに署名あり
- ロゴは避けられている
- ポジティブなビジネスコンセプト
エディトリアル写真として使用される場合
- モデルリリースなし
- Appleロゴはそのまま表示
- 関連するテーマ:テクノロジー、コミュニケーション
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元記事: Understanding the Differences Between Commercial & Editorial Photography
訳・構成:アマナイメージズ PORTFOLIO編集部
情報提供元:PORTFOLIO
記事名:「ストックフォト収入を得る前に!!知っておきたい広告写真とエディトリアル写真の違い」