著作権セミナーレポート 〜 株式会社ライドオンエクスプレス様

・ストック素材なら、どんな使い方でも、何につかっても問題ないですよね?
・自分で撮影した写真なら、どんな使い方をしても問題ないですよね?

こんな質問をよく受けますが、いずれも「問題ない」わけではありません。安心・安全にビジュアル素材を使うには、やはり注意するポイントがあります。
わたしたち、株式会社アマナイメージズは、「ビジュアル権利の総合カンパニー」として、ビジュアル素材をより安全にお使いいただくための注意点や、制作現場におけるリスク回避の方法をお伝えする著作権セミナーを実施しています。

今回は、2023年2月9日、株式会社ライドオンエクスプレス様で実施した「著作権勉強会」の様子をお伝えします。

社員のコンプライアンス意識を高めたい

ライドオンエクスプレスは、宅配寿司「銀のさら」や、宅配御膳「釜寅」など、多数のフードデリバリー事業や、フランチャイズ事業を運営する企業。「銀のさら」は今年で23周年を迎えます。
同社は2013年に東京証券取引所マザーズ市場へ、また2022年4月には東京証券取引所プライム市場に上場しました。

ご担当者さまから最初にお話をいただいたのは、
「ビジュアル素材を扱うにあたっての<基本的なルール>を改めて確認したい。」
「コンプライアンス(企業による法令遵守)への意識を高め、トラブルなくビジュアル素材の活用・管理をしていきたい」ということでした。
そこで、セミナープログラムとして、①著作権や、被写体の権利など、ビジュアル素材に関連する基本的な権利のレクチャー ②写真や動画などのストック素材、ビジュアル素材の種類を知り、それぞれの使用ルールを理解 としました。
説明にあたっては、具体的な企業や使い方の事例を交えてお話ししていきます。

ビジュアル素材にまつわる権利

当日はライドオンエクスプレス様の会議室に訪問しての勉強会となりました。
20名ほどの方が対面で参加いただき、同時にオンラインでも10名ほどの方が参加。講師は株式会社アマナイメージズ ジェネラルマネージャーで、二級知的財産管理技能士の菅沼達哉が担当。司会を同社の河西美保が務めました.
セミナー中の様子 左:菅沼達哉、右:河西美保

まずは、日頃みなさんが扱っている写真や動画、楽曲などは全て「著作物」であり、「著作権法で保護されている」ことを確認します。画像のコピー(複製を取る行為)、ホームページやSNSに公開すること、写真やイラストのトレース(写し書きをすること)などを業務上行うときは、著作者の許可をとる必要があります。
また、写真や動画に写っている「被写体の権利」にも注意が必要です。人物、建物、モノについてそれぞれ注意するポイントを確認。クレームや炎上のリスクについても事例をふまえてお話ししました。

ストック素材の種類とルール

ひととおり権利の基礎を確認した後に、改めてストック素材の基本的なこと、種類とルールについての話に進みます。

ストック素材のルールでは、
・ ウォーターマーク(すかし)が付いたままの画像をカンプ(デザインラフ)に使っても大丈夫?
・ 社内だけで使う資料であれば、サムネイル画像(縮小された小さな画像)をそのまま掲載しても大丈夫?

などQ&A方式でルールを確認。皆さん手を挙げて答えてくださいました。
ちなみに、アマナイメージズでは会員登録をすればウォーターマーク(すかし)が入った画像をカンプ(デザインラフ)に使ってもOKです。また資料に使う場合は、社内のみの使用であってもサムネイル画像を無断で使用するのはNGです。
ストック素材は、利用するサービス毎にルールが異なります。無料素材を提供するサービスでも「商用利用は有料」という場合が多いですし、画像の変形やトリミングの禁止、クレジット表記の義務付けなど、利用できる範囲を限定している場合もあります。まずはご自身で利用しているサービスの、利用規約を確認してみましょう。

「知らなかった」は通用しない

ビジュアル素材など著作物の誤った使い方は、自社のサービスやブランドを傷つけてしまう可能性があります。著作物を使う側は、出所が不明な画像や動画の使用は控える必要があり、違法であることを「知らなかった」は全く通用しません。まずは正しく知っていただくきっかけになるようにと、事例を交えての60分間の勉強会でした。

質疑応答では、人物写真に関する質問。とくにモデル撮影での注意すべきポイント、社員やアルバイトの肖像についての質問が多くありました。撮影した写真の利用できる範囲や期間について、退職後の社員やアルバイトの顔写真掲載や利用などについて意見を交わすことができました。

受講者の皆様からは、「業務に密接に関わることを知ることができた」「思っていた以上に、著作権は身近なものだった」とのご意見をいただきました。
勉強会でお伝えした内容を、画像素材や動画素材を使う際、撮影を行う際に、思い出していただけたら幸いです。

ライドオンエクスプレスの皆さま、ありがとうございました!

「仕事で写真や動画などのビジュアル素材を購入したり、発注しているが、実は著作権についてよく知らない、知識があいまいだ…」こんな企業様は、ぜひお声がけください。当社講師が、企業研修を承ります。

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