会社で購入したビジュアル素材は別の案件に使っても大丈夫?

私たちアマナイメージズは、写真・イラスト素材や映像素材など、ビジュアル素材の管理・提供を行っています。日々多くのビジュアル素材を提供していますが、よくお客さまからビジュアル素材を安心・安全につかうためのご質問をいただきます。
そのなかで多い多い質問が、
「会社で購入したビジュアル素材は、別の案件に使っても大丈夫?」というもの。
実はこの質問、「はい」とも「いいえ」ともお答えできません。なぜなら画像を購入した際の<ライセンス形態>によるためです。
この<ライセンス形態>ですが、確認せずに素材をつかっているとトラブルにつながることがあり注意が必要です。今回は、ビジュアル素材をより安心・安全に使うために、ビジュアル素材のライセンスについて確認していきます。

文 :菅沼達哉(アマナイメージズ、二級知的財産管理技能士)
写真・イラスト:
© Gary Waters/Ikon Images /amanaimages
© Malte Mueller/fStop /amanaimages
© RIKANAKAMURA / amanaimages PLUS
© Levi / amanaimages PLUS

1.ストック素材の種類

ストック素材は大きく分けると、「RF(ロイヤリティフリー)」と「RM(ライツマネージド)」の2種類があります。それぞれの特徴は以下の通り。

RF(ロイヤリティフリー)・・・原則的に、1度ご購入いただくと、使用許諾の範囲内で何度でもご使用いただけます。使用する度のライセンス料が不要な素材です。

RM(ライツマネージド)・・・ご利用の使用媒体や期間によって価格が決まり、事前に申請された範囲内でご使用いただく素材です。事前に申請されていない案件には使用できません。

RFは一度購入すると申請なしに何度でも使えるが、RMは事前に申請した範囲内のみで使うことが可能です。これをふまえると「会社で購入したビジュアル素材は、別の案件に使っても大丈夫?」の答えは「RF(ロイヤリティフリー)であれば大丈夫」ということになります。
使用するビジュアル素材が「RF(ロイヤリティフリー)」か「RM(ライツマネージド)」かのチェックを最初に行うようにしてください。

2.素材使用のライセンスは誰に紐づくのか


では、「RF(ロイヤリティフリー)」の素材であれば、誰が何に何度でも使っていいのかというと、ここも少し確認が必要になります。ポイントとしては「誰が」という部分です。
これは利用するストック素材提供サービス毎に異なる場合がありますが、基本的に購入した素材を利用する権利(ライセンス)は「購入者(人物)」に紐づきます。

これをふまえると「会社で購入したビジュアル素材は、別の案件に使っても大丈夫?」の答えは、会社の仕事でその人が写真を購入した場合、購入した本人が別の案件に使う場合は大丈夫ということになります。
悩ましいのは、会社の経費で購入している場合。会社のさまざまな案件に使いたいというお声があるため、アマナイメージズでは「RF(ロイヤリティフリー)」は同じ社内もしくは同じ案件に携わる関係者内において最大10名までご利用いただける規約になっています。
使用する素材の種類の次に、使うのは誰なのかをチェックするようにしてください。

3.ライセンス先を変更する

ここまでで、「RF(ロイヤリティフリー)」のビジュアル素材を購入者本人が別の案件で使用するのは問題ないということを確認しました。
上記に当てはまらない場合はライセンス外ということなります。
では以下の2つのパターンで確認してみましょう。

購入した「RF(ロイヤリティフリー)画像素材」で制作物を作成し、クライアントAに成果物を納品する。さらに同じ画像素材で別の制作物を作成、別のクライアントBに成果物を納品する。
こちらはOKです。

購入した「RF(ロイヤリティフリー)画像素材」で制作物を作成し、クライアントに成果物を納品する。さらに、購入した画像素材そのものもクライアントに納品する。
こちらは、購入した素材を使えるのは購入者本人となりますので、クライアントは画像を使うことができません。
パターン2はいわゆる代理購入にあたります。この代理購入の場合、画像のライセンス先をクライアントに変更する、つまりライセンシーを変更する手続きが必要となります。
この手続きをせずにクライアントが画像を別の案件で使うと、ルール違反となってしまいますので注意が必要です。手続きの方法は各サービス毎に異なりますので、素材購入時に確認するのが良いでしょう。

アマナイメージズで購入された「RF(ロイヤリティフリー)」の場合は、<2.素材使用のライセンスは誰に紐づくのか>の項目でもお伝えしたように、同じ案件に関わる関係社内において最大10名までご利用いただけまするので、ライセンシー変更手続きは不要です。だたし、一度案件に紐づけた素材は別の案件にはご利用いただけせんのでご注意ください。

4.まとめ


購入したビジュアル素材を購入時の案件とは別の案件で使用する際は以下の項目をチェックしてみてください。

・ ビジュアル素材は「RF(ロイヤリティフリー)」である
・ ビジュアル素材の購入者・ライセンシーは自分である

こちらを満たしていれば基本的には問題はありません。ただし、ビジュアル素材を提供しているサービス毎に素材の利用についてのルールが異なりますので、利用規約をしっかりと確認することが重要です。利用規約を確認し安心・安全にビジュアル素材を活用してください。

なお、アマナイメージズでは面倒な申請・手続きを行わなくても、初期設定から、同じ案件に関わる方、10名までビジュアル素材を共有いただくことが可能です。10名を超える人数での素材共有を行いたい場合は、別途エクストラライセンスを取得することで対応可能です。エクストラライセンスのご利用をご検討の方はお気軽にご相談ください。お電話、または問い合わせフォームからご連絡が可能です。安心・安全にビジュアル素材を活用いただけるよう最適なプランをご提案させていただきます。


お問い合わせ先
アマナイメージズカスタマーサポート
電話:0120-410-225
営業時間:9:30~18:00(土日祝日を除く)
E-mail:acs@visual-bank.co.jp
お問い合わせフォーム 

情報提供元:PORTFOLIO
記事名:「会社で購入したビジュアル素材は別の案件に使っても大丈夫?