年末年始のいつもより豪華な食事が続き、なんだか胃腸が疲れたな…と感じていませんか?新年を迎えたこの季節は、ごちそう続きで胃腸がお疲れモードになり、消化力も弱りがち。そこで今回は消化力が落ちている時でも優しく栄養を届けてくれる、アーユルヴェーダのお粥“キッチャリー”をご紹介します。
弱った胃腸の調子を整えてくれるキッチャリーとは?
ケーキやお肉料理、お餅などをいただく機会が多いこの季節「最近、食欲が湧かない」と思うこともあるはず。そんな時は思い切って、食事を抜いてみることもいいでしょう。また、消化管に優しいキッチャリー(インドのお粥)に変更することもおすすめです。
アーユルヴェーダでは、食欲がないときや、断食を行った後に体の調子を整えるためにキッチャリーをいただいただくことを推奨しています。
日本でも、昔から1月7日に七草粥をいただく風習がありますよね。諸説ありますが、お正月のお祝いのお料理やお酒で弱った胃腸を休めるためともいわれています。
食べ過ぎは体の中にアーマ(未消化物)や地のエネルギーを持つカパドーシャを増やし体調不良の原因となるといわれています。これらを取り除き体調を回復させるためにもキッチャリーを取り入れてみませんか?
筆者のおすすめ① シンプルなバスティマライスのキッチャリー
ー材料(3,4人分)ー
1) バスティマライス(インディカ米) 1カップ
2) 水 700cc前後※お粥の軟らかさはお水の量で調節してください
3) ギー 小さじ1
4) 岩塩 少々
5) 生姜 お好みで
ー作り方ー
1) バスティマライスを軽く洗う
2) 土鍋やホーロー鍋などの厚手の鍋にお米を移し水を入れ、30分~40分ゆっくり炊く
※好みのお粥の軟らかさになる前に水分がなくなってしまったら水を足します
シンプルにバスマティライスだけで作るキッチャリーには、ギーと千切りの生姜と岩塩をかけていただきましょう。バスティマライスはとても消化に良いので、風邪やインフルエンザなどの体力と消化力が弱っているときにもおすすめです。
筆者のおすすめ② 日本の白粥
ー材料(2人分)ー
1) お米 1/2カップ
2) 水 600cc※お粥の軟らかさはお水の量で調節してください
3) 岩塩 少々
4) 梅干し お好みの量
ー作り方ー
1) お米を研いでざるにあげる
2) 土鍋やホーロー鍋などの厚手の鍋にお米を移して水を入れ、30分~40分ゆっくり炊く。
※好みのお粥の軟らかさになる前に水分がなくなってしまったら水を足します
食欲増進と消化促進をサポートする梅干しと岩塩かけていただく伝統的な日本の白粥です。
さらにこだわりたいときは、お米をササニシキにするとよいでしょう。糖度が低い粘りが少ないササニシキはあっさりとした味わいのお米です。上品な味わいの美しい白いお粥は心まで浄化してくれそうです。
今回は胃腸の調子を整えるキッチャリーをご紹介しました。ところで、そもそも胃腸の調子を弱らせてしまう原因は何でしょうか?
健康的な生活に適した食事量
アーユルヴェーダでは健康のために『適量の食事』をとるようにすすめています。適量とはどういうことでしょう?
まず、食事をいただく状態は“おなかが空いてから食事をいただくこと”がとても大切です。「時間がきたから」とか、「ほかの人が食べるから」ということではなく、自分の体の状態を観察して”空腹”をしっかり感じてから食べ物をいただきましょう。
次に食べ物が持つ性質にも気を付けることをおすすめします。食事の適量を考えたとき特に考えて欲しいのは、食べ物が持つ性質の「軽性」と「重性」です。
簡単に言えば、食べた後の消化が早い物が「軽性」、逆に消化に時間がかかる物が「重性」。このため、今回紹介したキッチャリーは「軽性」の食事になります。
逆に小麦粉や生クリーム、卵を使ったケーキ、豚肉や牛肉などの肉料理、作ってから時間が経った料理などは消化に時間がかかるため「重性」のメニューになるのです。
12月から1月にかけては忘年会、クリスマス、お正月、新年会と「重性」の食事が続くため胃腸に負担がかかってしまい、結果として、食欲がなくなり体調を崩してしまうと考えられます。
こんなときアーユルヴェーダでは、スパイスで消化力を上げる以外にも食事の量や時間帯を考慮することをおすすめしています。
皆さんもご自身の食生活が今のコンディションに適しているかチェックして、体調不良を未然に防ぎましょう。
情報提供元:Tonoel
記事名:「年末年始の“食べ疲れ”はアーユルヴェーダのキッチャリーで解決!」