2017年に「睡眠負債」という言葉が誕生して以来、年々高まっている睡眠への関心。睡眠の質向上にアプローチする快眠グッズをはじめとする「睡眠関連ビジネス市場」も拡大傾向にあります。

そんな睡眠について、意識と実態の調査を行ったのが一般社団法人ウェルネス総合研究所。9月3日の「睡眠の日」を前に、睡眠コンサルタントの友野なお先生監修のもと、全国の10〜60代男女1200名を対象に「睡眠に関する意識と実態調査」を実施しました。

本記事では、友野なお先生を講師にファーイーストビレッジホテル東京有明で行われた調査結果報告会の内容をお届けします。

現代人の約7割が、「睡眠バランス」が乱れている可能性あり!
全国の10〜60代の男女を対象に、睡眠に関する悩みについて質問したところ、全体の約7割が何かしら悩みがあると回答。
最も多い悩みは「日中眠たくなる」(26.8%)、次いで「眠りが浅く、熟睡感が得られない」(24.1%)、「寝ても疲れが取れない」(23.0%)でした。
(※睡眠に関する意識と実態調査(2023年/一般社団法人ウェルネス総合研究所))

この結果について、友野先生は以下のように考察。

「睡眠の“質”に影響を与える悩みを抱えている人が多いことが分かります。とくに1位から3位の悩みは『ノンレム睡眠の中でも深い睡眠である深睡眠とレム睡眠、この2つのバランスが乱れる』ことによって睡眠の質を低下させます」
また、悩みの種類の項目が1つでも当てはまる人は「睡眠バランスの乱れ予備軍」であると忠告する友野先生。
「2〜4つの人は要改善軍、5つ以上の場合は一度睡眠外来などで専門医に相談してみてほしいです」
と続けました。
続いて、睡眠に対して悩みがあると回答した人(817名)に「睡眠の質を高めるために過去・現在行ったことがある対策方法」を聞いたところ、対策したことがあると回答した人は全体の約半数(56.4%)でした。

残りの半数の人は自覚があるにも関わらず、とくに対策を行っておらず、「見て見ぬふり」をしている状態だということがうかがえます。
また、対策経験がある人(460名)に「対策を行った結果、睡眠の質は上がったか」と質問したところ、2人に1人以上が「効果を実感していない」と回答。有効な対策をとれていないことも分かりました。

(※睡眠に関する意識と実態調査(2023年/一般社団法人ウェルネス総合研究所))

深い眠りだけでは不十分!質の高い睡眠にはレム睡眠も重要
近年、多くの人が睡眠の重要性を感じるようになっていますが、一方で「質の高い睡眠=深く眠ること」だと認識している人が多い現代。
友野先生いわく、「睡眠はバランスが大事であり、深い眠りだけでは不十分であることも知ってほしい」と訴えます。
では、「睡眠バランス」とはどのようなものなのでしょうか?

睡眠バランスとは、ノンレム睡眠(深睡眠)とレム睡眠、2つのバランスのこと。それぞれに役割分担があり、大きく分けるとノンレム睡眠は身体機能や脳の回復、レム睡眠は記憶や感情などの心の部分を担当しています。

この睡眠バランスが乱れると、睡眠の質は低下することに。眠りが浅く熟睡感が得られなかったり、夜中に何度も目が覚めたり、朝すっきり起きられなかったりします。
ノンレム睡眠とレム睡眠はおよそ90分のサイクルで交互に出現。
どちらの睡眠にも重要な働きがあるので、2つのサイクルにメリハリがあり、両方の睡眠をバランスよく確保することが大切なのです。

一見、ぐっすり眠るノンレム睡眠が取れていれば良いように思いますが、翌朝すっきり起きるためにはレム睡眠の時間が確保されていることがポイント。
「深い睡眠をしっかり取れているはずなのに、翌朝すっきり起きられない……」という人は、レム睡眠が足りていない可能性があります。

自身の睡眠を“正しく知る”ことが睡眠の質向上への第一歩
説明会では、参加者の睡眠タイプに合わせて友野先生からアドバイスを実施。
筆者も、事前にHUAWEI Band8で測定した睡眠の質をチェックしていただきました。
(※暗い紫:深い睡眠、明るい紫:浅い睡眠、オレンジ:レム睡眠、黄色:目覚めている時間)

この日はノンレム睡眠とレム睡眠が交互にあり、波型にはなっているものの、2回も目が覚めてしばらく眠れない状態が続いています。

このように「夜中何度も目覚める人のサイクル」は、不規則な生活や気になっていることがある人に多く見られると言う、友野先生。
筆者自身、まさに両方とも当てはまります。

▼理想の睡眠サイクルはこのような波型
改善策として友野先生がおすすめしてくださったのは、寝具環境の見直しです。

昼間の体を靴が支えてくれているように、寝具は睡眠中に全身を支えるための大切なアイテム。
寝心地が悪かったり、体に合っていない寝具を使っていたりすると肩や腰、首などに痛みが出ることもあるのだそう!
マットレスは10年、枕は2〜3年で寿命と言われているそうなので、定期的に見直す必要があることを知りました。

今回初めて睡眠を測定した筆者。睡眠バランスが乱れているとはあまり感じていませんでしたが、こうして視覚化することで生活を振り返り、睡眠の質を高める準備ができたように思います。
大切なのは、自分の睡眠を正しく知ることなのですね!

みなさんも、まずは自身の睡眠状態を測るところからはじめて、睡眠の質向上を目指してみてはいかがでしょうか。

【参考】
※一般社団法人ウェルネス総合研究所 睡眠バランス研究プロジェクト
https://wellnesslab-report.jp/pj/sleep/

情報提供元:WomanSmartLife
記事名:「「ぐっすり」だけが眠りじゃない!質の高い睡眠に必要な条件とは?