83%の企業がすでにValkeyを採用、または積極的に試験を実施していることが、Perconaの新たなレポートにより明らかに

ノースカロライナ州ローリー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --エンタープライズグレードのオープンソース・データベースのソフトウエアとサービスを提供する世界的リーダー企業であるPerconaは、新たな調査レポート「Key Value Stores: Adoption Trends Through a Valkey Lens(キーバリューストア:Valkeyの目から見る導入トレンド)」 を発表しました。本レポートでは、高い人気を誇るキー・バリュー型データストアソフトウェアのオープンソースとしての現在のステータスを廃止するというRedisの意思決定に関する顧客センチメント(感情)について、数多くの洞察を明らかにしており、これは業界初の試みとなります。この決定は、幅広い顧客基盤における業務運営に想定外の見直しを強いることになりました。また、この決定がRedisの代替ソフトウェア、特にLinux Foundationが主導するオープンソースのValkeyプロジェクトに対する顧客の意識、関心、そして採用に与えた影響についても評価しています。



Redisは、調査回答者の67%が導入する主要なキーバリューストアです。今年に入り、オープンソースの3条項BSD(Berkeley Software Distribution)ライセンスを破棄し、より制限の厳しい「ソースアベイラブル」なライセンスを採用する意向をRedisは正式に発表しました。これまでRedisのソフトウェアは無制限かつ無償で使用することができましたが、今回の移行により、大規模なRedisデータベースのフットプリントを持つ組織に大きな経済負担を強いることになります。Perconaの新たなレポートでは、あらゆる規模の企業を対象に、こうした変化にどのように対応しているかを調査しています。

Redisのライセンス変更は、エグゼクティブ・リーダーにとても困難な選択を課しています。それはすなわち、無料かつ無制限の使用が長い間約束されていたソフトウェアに対してライセンス料を支払うか、業界標準のキーバリューストアから代替オプションへの切り替えを図り、データベース運営の変革に尽力するかというものです。オープンソースソフトウェアの役割、特に従来のAIや生成AIのモデル開発という非常に重要な領域におけるオープンソースソフトウェアの役割について、より広範な議論が交わされている最中にこうした問題が発生し、企業の経営陣にとって大きな災難となりました。

主な調査結果および要約

Redisを導入している回答者のうち70%以上が、Redisのライセンス変更を機に、代替オプションを探すことを検討していると答えています。そして、DragonflyDB、KeyDB、Skytableなど、すでにいくつか市場で利用可能な選択肢があるなか、これまで市場支配的な地位を占めていたRedisに最も取って代わる可能性のある存在として、Valkeyが挙げられています。2024年3月に発表され、Redisをフォークして立ち上げられたValkeyプロジェクトは、Redisユーザーに人気の高いインメモリのキーバリューストアに代わるオープンソースを継続的に提供することを目的に開発されています。今回の調査では、調査対象となったRedisユーザーの大多数(75%)がValkeyをテスト中、検討中、あるいはすでに採用していることがわかりました。

Redisに代わるオープンソースという位置づけが、無償で使用できる選択肢を求める組織を突き動かしていますが、Valkeyプロジェクトに関心が注がれている理由は、支援組織の素晴らしい顔ぶれにもあるのかもしれません。ValkeyはLinux Foundationが主導していることに加え、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、Oracle、Ericsson、Perconaといった業界の主要企業からも賛同とコミットメントを得ています。その結果、Valkeyの認知度は今年初めの立ち上げ以来驚異的な高まりをみせており、回答者の63%以上がこのプロジェクトを知っていると答えています。

Valkeyに対する関心と導入について、企業規模別に分析したところ、明確な傾向が現れました。あらゆる規模の企業がValkeyに移行する方針を採用しているか、検討中である一方で、データ・フットプリントが大きい組織は、小規模な企業よりも既に移行を開始している傾向が顕著に現れており、大企業の83%がValkeyを採用済みか、積極的に検討しています。比較的規模の小さい企業も、大企業には及ばないもののこれに続いており、中堅企業の70%、中小企業の77%がValkeyに移行済み、または移行を検討しています。

Valkeyのようなオープンソースプロジェクトの採用を検討するにあたり、運用サポートが重要な要素であることも今回の調査で判明しています。4分の3以上(76%)の組織がサードパーティのエンタープライズサポートを受けたいと考えており、本番環境においてオープンソースに代わる選択肢を成功させるためには、堅牢なサポートインフラが重要であることが浮き彫りとなりました。

今回得られた教訓とValkeyの今後の課題

ライセンシングを取り巻く環境は複雑で、利用可能なライセンスが無数に存在するなか、それぞれがオープンソースとプロプライエタリなディストリビューションモデルが混在するユニークな位置にあります。ソフトウェアベンダーが、ベンダー自身とオープンソースプロジェクトの長期的な目標、計画、目的について積極的に誤解を与えるか、意図的に分かりにくくする「おとり商法」を行ったとして非難されるのはRedisが初めてではありません。一方で、Redisは公にコミットメントを撤回した直近の事案となります。

「当社は、プロプライエタリ・ライセンスを使用したソフトウェア配布を選択するいかなる組織に対しても、問題を提起するつもりはありません」と、オープンソースを擁護するPerconaの最高経営責任者(CEO)であるアン・シュレンマーは述べています。「しかしながら、Redisの問題はオープンソースかプロプライエタリかではなく、透明性か欺瞞かというところにあります。若いテック起業家がRedisとValkeyの歴史物語から何かを学ぶとすれば、透明性、正直さ、一貫性がお客様にとって非常に重要であることを覚えておいてほしいと思います。言動を慎み、オープンソースのライセンシングに限らず、オープンを美徳とすることです。」

今回の調査で得られたセンチメントは、 Linux Foundationも真剣に受け止めており、同団体はすでにこのプロジェクトの計画と永続的に配布する方法について明確に打ち出しています。

「この重要な技術を改良し続け、プロジェクトの無制限の配布を可能にするために、コミュニティはオープンソースの高性能キーバリューストアであるValkeyを作りました」と、Foundationはプロジェクトの公式発表の中で示しています。「ValkeyはLinux、macOS、OpenBSD、NetBSD、FreeBSDなどのプラットフォームをサポートしています。Linux Foundationにおいて、Valkeyはオープンガバナンスモデルを採用し、引き続きコミュニティ主導のもと、あらゆるユーザーとコントリビューターを歓迎しています。このプロジェクトはすでに、元Redisのコントリビューター数名からなる技術リーダーシップ委員会を招集しており、さらに何百人ものコミュニティメンバーがValkeyをサポートする意向を表明しています。」

レポート全文を詳しくご覧になりたい方は、こちらからPerconaをご覧ください。

Valkeyの詳細については、GitHubのプロジェクトをご覧ください。

Perconaについて

Perconaは、オープンソース・データベースのソフトウエア、サポート、サービスを提供する世界クラスの企業です。データベースとそれに依存するアプリケーションのセキュリティー、コンプライアンス、パフォーマンス、高可用性を確保するための支援に特化しています。データベースの専門知識とエンタープライズグレードのオープンソース・ソフトウエアという独自の組み合わせにより、組織が選択する自由、創造する自由、そして成長スピードに合わせて革新する自由を提供します。詳細は、 www.percona.com をご覧ください。

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記事名:「ライセンス変更を行ったRedisに代わる有力なオープンソースとしてValkeyが台頭