日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まろう。米国ではパウエルFRB議長の発言を受けて0.5%の大幅利下げ期待が後退する形となったが、年内2回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ずつ利下げするとの認識を示しており、利下げによる米景気の悪化は避けられるとの見方から、押し目買い意欲の強さは意識されていた。
昨日の日経平均株価は1900円超の下落となったが、自民総裁選で日銀の利上げに批判的な立場の高市氏を織り込んで急伸した反動安である。過度に買われていたポジションを解消する動きだったため、需給整理は一巡しただろう。一方で、石破政権に対する政策期待が改めて高まる可能性があるため、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
日経225先物はナイトセッションで日中比280円高の38210円で終えた。一時37860円まで売られる場面もみられたが、概ね38000円を挟んだ狭いレンジでの推移であり、底堅さが意識されている。円相場は1ドル=143円台半ばで推移しており、先物市場、為替市場ともにリバランスの動きは一巡したとみられる。
昨日の日経平均株価は一時37800円を割り込む場面もみられたが、25日、200日線が支持線として意識されやすい。先週の上昇部分を一気に帳消しにしたことで、仕切り直しのタイミングになりそうだ。積極的な上値追いの動きは限られそうであるが、改めて政策期待が高まるなか、買いポジションが積み上がりやすい水準と考えられる。
<AK>
情報提供元:FISCO
記事名:「石破政権に対する政策期待が改めて高まる可能性」