日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。引き続きトランプ政権による関税政策の動向に振らされやすい需給状況であるが決算発表が本格化するなか、米ハイテク企業の好決算を受けて、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうである。積極的な上値追いの動きは期待しづらいところであるが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。
日経225先物はナイトセッションで一時38700円まで下げる場面もみられたが、ボリンジャーバンドの-1σ水準が支持線として機能する形となり、米国市場の取引開始後には節目の39000円を回復してきた。中盤以降は75日線を上回っての推移を継続していたことから、先物市場では39000円辺りでの底堅さを見極めることになりそうだ。昨日の日経平均株価は75日線を上回って始まったものの同水準をキープできず、一時200日線を下回る場面もみられた。明確なボトム形成は確認できていないものの、再び75日線を捉えてくるようだと、目先的には200日線水準でのボトムが意識されてくるだろう。
物色としては指数インパクトの大きい値がさハイテク株のほか、AI関連などのテーマ株にも短期的な資金が向いやすいだろう。そのほか、昨夕決算を発表したところでは、サンバイオ<4592>、中国塗料<4617>、フューチャー<4722>、コラボス<3908>、サンクゼール<2937>、川崎船<9107>、イマジカG<6879>、HENNGE<4475>などの動向が注目されよう。
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情報提供元:FISCO
記事名:「トランプ関税警戒も決算を手掛かりとした物色へ」