ただ、自主退職者数は15.9万人減の310万人。自主退職率は1.9%と7月2.0%から低下しパンデミックで経済が封鎖した2020年来で最低。パンデミック時を除き、自主退職率がこの水準に達したのは2015年で、失業率は5.3%だった。雇用者による労働市場への不安が強まったことを示唆した。消費者信頼感指数でも失業者が新たな職を見つけるのが困難になったとの意見が増えていたことに一致する。
消費者が労働市場への懸念を強めると支出が控えられ、今後の景気減速につながる可能性がある。
■8月労働市場ダッシュボード
求人件数:4.8%(7月4.6%、2023年8月5.6%)
雇用削減率:1.0%(1.1%、1.1%)
自主的退職率:1.9%(2.0%、2.3%)
採用率:3.3%(3.4%、3.8%)
失業率:4.2%(4.3%)
不完全雇用率(U6):7.9%(7.8%)
非農業部門雇用者数:+14.2万人(+8.9万人)
平均時給:前月比+0.4%、前年比+3.8%(+0.2%、+3.6%)
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情報提供元:FISCO
記事名:「NYの視点:米8月JOLT求人件数は予想外に増加も自主退職率はパンデミック来の低水準、労働市場への不安増す」