米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は講演で早期利下げに慎重な見解を示したが、金利安に振れるとドル売り地合いに。ユーロ・ドルは1.0750ドル付近から1.0780ドル台に浮上し、ドル・円は149円40銭台から149円20銭台にやや値を下げた。本日アジア市場で米10年債利回りの上昇基調を受け、ややドル買いに振れている。また、日経平均株価の急伸で円売り優勢も、今晩の米インフレ指標をにらむ展開。
この後の海外市場は米インフレ率が焦点。今晩の1月CPIは前年比+2.9、コア指数は同+3.7%と前回を顕著に下回る見通し。ただ、想定通りならソフトランディングへの期待感からドル高が見込まれ、主要通貨は対ドルで弱含む可能性もあろう。一方、ドル・円は日銀の中長期的な金融緩和を想定した円売りで昨年11月以来の150円台を目指す展開だが、日本の円安けん制や為替介入が警戒され、過度な円売りは縮小するとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・19:00 独・2月ZEW景気期待指数(予想:17.5、1月:15.2)
・22:30 米・1月消費者物価指数(前年比予想:+2.9%、12月:+3.4%)
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情報提供元:FISCO
記事名:「欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米物価にらみ150円視野も円安けん制に警戒」